『青春』 『朱夏』 『白秋』 『玄冬』 という言葉ご存じですか。
この言葉は四季の色から生まれています。
春は青色、新緑の季節です。
夏は燦々輝く太陽の朱(赤)色。
秋は収穫後の白色。
冬は雪雲の玄(黒)色。
人生にも四季の色を当てはめることが出来ます。
これは「人の一生」という観点でみた「色と季節」
「青春」という言葉には輝くオーラがあります。
青春時代はキラキラしていて、一生青春ならエネルギッシュ!
私の青春は終わった…なんて言えば
あとは地味な暮らししか待っていないように感じませんか?
しかし「青春」という言葉にしがみつくなんてモッタイナイ。
季節はめぐり、春の後には必ず夏がやってくるように
青春の次には「朱夏」というはつらつとした時期…人生時間があるからです。
●「青春」が人生の春であることは確かなのですが
春が一番幸福な時期という意味ではなく
人生を春・夏・秋・冬に例えればというお話です。
青二才や青臭いなどの表現があるように、青には未熟という意味があり
「青春」はまだまだ青くて未熟な春なのです。
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●「青春」の次にやってくるのが「朱夏(しゅか)」
中国の伝統的な発想では「青春」に続く中年時期を「朱夏」といいます。
人生を愉しみ謳歌する時期として青春時代に芽吹いた
希望や志を育てて成熟させる壮年期にあたります。
堺屋太一さんは、人生の盛りを「朱夏」として
「人生八十年時代」なら、四十代がその前半
五十代はその後半に当たるだろうと書かれています。
更に「人間はある日突然、自分の人生を引き算で考えるようになる。
私も五十代に入って間もなく、オーストラリアの
ブリースベンの博覧会場を眺めていたとき突然それを感じだした。
『あと何回こんな旅ができるだろうか』と思った瞬間から
それまで時間的限界を考えなかった自分の人生に、有限感が漂いだした。
最初それは衝撃だったが、すぐに開放感と使命感に変わった。
不安感が減って毎日が大切に思えだした…」
と、ある週刊誌に随筆を寄せられています。
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●そして「朱夏」のあとを「白秋(はくしゅう)」といい
人生の考えが深まってくる時代、人生の実りを収穫する熟年期になります。
詩人・北原白秋の「白秋」はここからつけられたといいます。
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●さらにその後を「玄冬(げんとう)」といい
次代へと伝承し落葉する老年期に入ります。
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●また「玄冬」を、芽吹くための土壌作りの時期ととらえ
幼少期をさすという説もあります。
人生の最初と最後に「玄冬」をあてはめることもできるわけですから
「玄冬」が終わりをさすのではなく次代に繋がっていくものととらえたら
さらに素敵な気持ちになれそうな気もします。
「青春」は10代〜20代
「朱夏」は30代〜40代……などと言われていますが
年齢を定義するのは野暮なことかもしれません。

「青春」「白秋」以外は馴染みのない言葉かもしれませんが
そこには納得の由来があり、日頃何気なく接していることにもたくさん関連しています。
◆青春・朱夏・白秋・玄冬の由来
「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」は中国の陰陽五行説に由来しています。
五行にはそれぞれ方角、季節、色など様々なものが配されており
人生を四季に例える言葉もここから生まれました。
火、水、木、金、土…というと一週間を思い出しますが
一週間のみならず、世の中はすべて火、水、木、金、土の
五つの要素で成り立っている…というのが五行です。
この五つは木、火、金、土、水、木、火…と循環しているといわれています。
■五行説の基本
五行説では、 木火大地金水がそれぞれ
「相生(そうじょう/互いを生みだし伸ばし合う)」と
「相剋(そうこく/互いに制し滅し合う)」の相を持っています。
木は火を、火は土を、土は金を、金は水を、水は木を生み
逆に木は土を、土は水を、水は火を、火は金を、金は木を制するとされます。
この関係は、食べ物の食べ合わせ、人間関係の相性などなどにもたとえられています。
またこれは、ヨーロッパの伝説の旅人の服を脱がそうとした
太陽と風と雲と壁のお話ととてもよく似た発想です。
【五行】 【方角】 【季節】 【色】 【ライフステージ】
木 …… 東 …… 春 …… 青 ⇒ 青春
火 …… 南 …… 夏 …… 朱 ⇒ 朱夏
土 …… 中央 … 土用 … 黄
金 …… 西 …… 秋 …… 白 ⇒ 白秋
水 …… 北 …… 冬 …… 玄(黒) ⇒ 玄冬
鯉のぼりの吹き流しの色は、言うなれば魔除けの色です。
五色というのは古来中国の「五行説」に由来しており
水・金・地・火・木を意味する色で、現世をなす大事な要素と考えられています。
日本の神道でも同じような深い意味を持つ色です。
古代中国発祥の五行説というと、現代人である私達には縁遠いような気がしますが
ちょっと紐解いてみると結構私達の生活に根付いた風習が浮かび上がってきます。
こうした事例は私達の暮らしの中にも色濃く残っており
鯉のぼりの吹流しや七夕の五色の短冊はこの5色ですし
大相撲の土俵の上にぶら下がっている四房は青・朱・白・玄(黒)の4色です。
「素人」に対する「玄人(くろうと)」に黒ではなく
玄という字を使うのもその一例です。
○秋の風は文学上色々にとらえられ、例えば“色なき風”といえば
秋の風ということになっています。
これは陰陽五行の思想で、青春、朱夏、白秋、玄冬と
秋は白色に配されていることから来たもので
白…すなわち色のないことに結びつけられています。
風はいつも無色透明だから年中同じ筈ですが、白秋に絡めて一ひねりしたもの。
同じ発想で秋のことを素秋、また秋風のことを素風、場合によって金風ともいいます。
○戊辰戦争でも有名な会津の白虎隊。
会津にはこれ以外にも青龍隊、朱雀隊、玄武隊がありました。
青龍、朱雀、白虎、玄武はそれぞれの方向の守り神でもあるのですが
動物と色の組み合わせも決まっています。
このように方向で言うと、東は青、南は赤(朱)、西は白、北は黒(玄は黒のこと)
となりますが、朱雀門の場所を思い出してください。
都の南門ですよね。玄武門はもちろん北の門になります。

「青春」以外の言葉は日常会話で耳にすることは少ないかもしれませんが
人は生活する環境の違いによって色に対する感覚が大きく変わるそうです。
季節を色に例える色彩感覚・・・
「朱夏」「白秋」「玄冬」という言葉を知ると
自分の未来がずっと輝いていそうな気がしませんか?
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