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彩事記・四季暦・暮らし雑学・美し和言葉・心想詩...「月彩的言の葉パレット」


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Thu.
08.28.2008

23 : 49 : 23 ▲

■■■   お箸 あれこれ ■■■
Sun.
02.25.2007
benisakura3

日々の生活に欠かせない箸。あなたはこだわりを持って選んでいますか?
箸にこめられた日本の伝統や
食事を楽しくおいしく演出してくれる道具としての魅力など
多彩な箸の世界をご紹介。

◆小さくて美しい伝統の集大成
食器売場に行くと、よくお椀(碗)を手で包むようにして品定めしている人を見かけます。
それは、手に持ったときの手触りを重要視しているから。
日本人はわずか1グラムの差でもわかるほどの
繊細な手の感覚を持っているといわれています。
左手には木製の漆塗りの椀や土ものの碗、そして右手には木の箸を持って
自由に「食べる」という行為をあやつってきたその文化は
日本人の手に繊細な感覚を宿すとともに
情緒的といわれる国民性を育ててきました。

母から娘へその家庭の味が伝えられたり
師匠から弟子へ伝統の技が引き継がれたりしますが
この「伝える」という世代交代は、すべて「手伝い」からはじまります。
「手伝い」とは、手から手へ伝統を伝える第一歩なのです。
そしてその手から手へ伝わった「技」には、機械で仕上げられた
どんなに細かく綺麗なものにもかなわない、人の心を打つ職人の想いや
先人たちの知恵が注ぎ込まれています。
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......................

chopstop

●箸のはじまり  元前300年 弥生時代
調理に火を使うようになり、調理の道具
そして熱い食べ物を食べるための道具として箸が使われ始めました。

●神の器としての箸  600〜 飛鳥
中国・朝鮮半島より「神の器」として伝来。
ピンセット型の竹製の折箸がそのルーツのため、箸という字が竹冠なのは
古来の箸が竹製であったためという説も。
その後、ピンセット型から今と同じ二本箸に。
この当時箸を使えるのは神様と天皇だけといわれていました。

●塗箸の時代  1750年〜 江戸時代中期
幕潘体制の江戸時代に入ってから塗箸が発展・普及した。
各藩が藩の地場産業として塗り物を競ったためである。
ほとんどの漆器の産地がこの時期に確立し、それと同時に塗箸も多様化した。
江戸時代も末期を迎えると裕福な町人や商人が
自分のステータスとして塗り箸を使ったとされている。

●しつけ箸の時代  1870年〜 明治〜昭和20年代
依然、庶民の箸は竹箸や木地箸が主流。
この時代は「箸の持ち方」が子供のしつけの中でも重視されていたので
この時代に育った人はほとんどが正しい持ち方をしています。

●高度成長期  1960年〜 昭和30年代
この頃から科学塗料が発達。漆に比べて極めて安く
乾燥機を用いて短時間で乾燥することができるため大量生産されるようになり
市場シェアを拡大しました。

●すべり止め箸の流行  1970年〜 昭和50年代
欧米文化の流入による「箸離れ」が進み、また核家族化により
子供のしつけが十分に出来なくなったことから
日本人の箸使いが下手になってきました。
そのため、すべり止め加工を施した箸がこの時代のトレンドになりました。 

●素材感のある箸へ  1990年〜 平成3年頃〜
バブルの崩壊とともに「量より質」「豪華よりシンプル」といった
日本人の価値観の変化が起こったため他者に誇示するより
自分自身の好みを重視する人が増加。また、科学万能の考えから
自然回帰を望む考えも重視されるようになり
カラフルに着飾った箸よりも、より木地(自然)に近いシンプルで
素材感のある箸(半塗・木地箸)がトレンドに。そして現在に至っています。

日本に現存する最古の箸が奈良・正倉院に眠っています。
1本の木を折りまげたピンセットのようなもの。
それが、古代日本で使われていた箸の原型です。

h01_04
古代箸
ピンセットのような昔ながらの箸は、取り箸などにおすすめ
h01_05
津軽 七々子塗
魚の卵(ななこ)のような模様から名がついた七々子塗り。伝統柄なのにモダンです。
h01_06
若狭塗 天ノ川
螺鈿と卵殻で模様をつけた豪華な一品。「鶴のくちばし」と言われる細い箸先も特長です。

そして7世紀頃、唐と呼ばれていた中国から伝わってきたのが
2本の棒からなるおなじみの箸。
それから数世紀、日本の食習慣の変化とともに、その素材や塗り
形や長さの種類は増えていきました。
箸を使う他のアジアの国々に比べると、日本の箸は箸先が細いのが特長です。
これは、食材をつまんだり、切ったりといった
和食ならではの細かな作業をしやすくするため。
小さな豆をつまんで運ぶことができるのも、細い箸先のおかげです。
そしてもう一つ、日本の箸のこだわりともいえるのが塗りです。
丈夫で口当たりのいい漆塗りの箸は、見た目もとても美しいですね。
中でも津軽塗りや若狭塗りをほどこした箸は、職人技と日本美が凝縮された
伝統工芸として海外でも人気です。
しかし最近では、職人の減少とともに貴重なものとなってきています。

箸の片方の端は神様のものといわれ、食事時には神が宿るという箸。
自分ならではのこだわりの箸を見つけて
神様と一緒においしい食事をしてみませんか。

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■箸の語源
大和言葉※の「ハ」と「シ」の二語の組み合わせ
大和言葉の「ハ」=物の両端、物と物との境目
大和言葉の「シ」=物をつなぎ止める、固定する、固着する、静止するなどの意
この二つの言葉を組み合わせた(物と物をつなぎ止める)とする説
(三田村有純氏による説/東京藝術大学美術学部教授日展評議員
 日本現代工芸美術家協会評議員日本漆文化研究所副理事長)

※大和言葉(やまとことば)日本古来の固有の言葉のこと。和語ともいう。
漢語や外来語以外の言葉で、特に漢語に対してこの言葉を使う。
例)「て・みみ・ひとつ・ふたつ・みる」など。
今でも日常生活で普通に使う言葉の多くが和語である。
その読み方を、漢語の「音」に対して「訓」という。

※他にも様々な説があります。

人間と食物を結ぶ「橋」から
文字どおり、箸は人と食物を結ぶ「橋」です。
神様や人の生命が宿る「柱」から
昔は「柱」には、神様や人の魂が宿るといわれていました。
箸は二本の柱です。そこに使う人の魂が宿るとされました。
鳥の嘴(くちばし)のように器用に動く「嘴(はし)」から
人が箸を使う様は、鳥が嘴(くちばし はし)で器用に
食物をついばむ姿に似ています。
端と端を向き合わせる「端」から
箸の元の形は、一本の竹を半分に折り曲げたピンセット型の「折箸」です。
その折箸の端と端でモノをはさみます。折箸は今でも神事に使われています。
二本の棒の間に挟むから「間(はし)」から
箸は二本の棒です。その二本の棒の「間」ではさむから。

01_02hashi

■箸は二本一組で「一膳」と数えます
月(にくづき)…体の器官(肺・腰など)を表すのに用いられます。
月(にくづき)をもつことから「膳」とは「道具」という無機質なものを呼ぶ単位ではなく
体の器官やそれに近い機能を果たすモノを数える単位であるといえます。
それは箸の機能がいかに優れているかということと
日本人が箸をいかにうまく使ってきたかを示しています。
ナイフ、フォーク、スプーンのように、それぞれが切る・刺す・すくうの
単一の機能しか果たさない「道具」に対して、箸は二本一組の「一膳」で
「つまむ、はさむ、押さえる、すくう、裂く、のせる、はがす
支える、乞む(くるむ)、切る、運ぶ、混ぜる」といった
12もの機能を果たしてきた「器官」なのです。
他人に自分の箸を使われるのを嫌うのは、箸が指先・手先以上の働きをする
第二の器官としてとらえる民族性が今も受け継がれているからではないでしょうか。

h02_02

◆好みで選ぶ、食事で選ぶ
箸を選ぶ時、デザインや色などでなんとなく選んでしまう人が多いのではないでしょうか。
箸選びのポイントは「重さ、長さ、太さ、箸先の形、しなり」のバランスだとか。
特に適度な「しなり」のある箸は、ものをつまんだときに強い力を入れなくても
ものが逃げずにしっかりつまめるそう。
しなりという点では青黒檀の箸がおすすめとのこと。
木目が詰まったすべすべとした手触りや丈夫さも魅力です。
「日本文化の象徴」といっては大げさでしょうが
私たち日本人に一番身近な「和のアイテム」、それがお箸ではないでしょうか。
毎日使うものだから、使いやすく、気に入ったデザインのお箸を選んでいただきたいと思います。

◆自分にあったサイズを知りましょう
昔から男性用が23.5cm、女性用が20.5cmというのが、箸の長さの基本
(この長さは江戸の木箸の場合で、塗り箸の長さは産地によって多少の違いがあります)
しかし昔から比べると、一般的に日本人の体格はよくなっていますので
最適なサイズとは一概には言えなくなってきています。
最近では、ジャストサイズを見つけるには
「親指と人差し指を直角に広げた長さの1.5倍を目安にするとよい」といわれています
この方法であればお子様の箸の長さも簡単に知ることができます。

◆自分にあった重さを知りましょう
体格のよい男性は、太く・重たいお箸を好まれる方が多いようです。
こういった方には黒檀や紫檀、たがやさんなどの重みのある木地で作られたお箸や
堆朱塗や螺鈿塗など何重にも漆を塗ったお箸をおすすめします。
ご年配の方や女性は、細く・軽いお箸を好まれるようです。
こういった方には、杉や桑などの軽い木地で作られたお箸や
塗箸でもヒノキやアテなどを素材としている輪島塗のお箸などをおすすめします。
しかしながら、手の感覚は同じ体格の人でも違うもの。
やはり実際にお店に行き、色々な重さの箸を持ち比べてみることをおすすめします。

◆どんな形状のお箸が手に馴染むか知りましょう
お箸の形といえば、昔は胴張(四角に近い形)がほとんどでしたが
近年は多様化し、種類や形も豊富になっています。
一般的に六角や八角などの多面体のお箸が持ちやすいといわれています。
こちらもやはりお店で色々な形状の箸を試してみることをおすすめします。

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木の種類や塗りの仕上げによっても、使い勝手や手触りが違います。
例えば、木肌感の残る箸はあたりがやわらかくてすべりにくい。
一方、漆を多く塗り重ねたものはつるつるとなめらかで、汚れにくく丈夫です。
毎日使うものだけに、お店では実際に手にとって長さや重さを確かめ
自分の手の大きさや感触に合ったものを選びたいですね。

最近では、食事に合わせた箸が多く出ています。
麺がすべりにくいよう溝が刻まれたラーメン箸
豆腐がくずれにくいよう箸先が四角形に面取りしてある豆腐箸など
どれも太さや箸先に一工夫あり。
食事に合わせて使い分けてみると楽しそうですね。

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青黒檀 丸利休
一度手に持つと、その使いやすさからやみつきになるとか。原料である青黒檀の木自体がとても希少です。
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納豆箸
納豆が良く混ざっておいしくなるという納豆用の箸。丸くて太い箸先がその秘密です。
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珍味箸 黒檀
長さが18cmと短く、箸先も細い箸。酒の肴をつまみながら一杯、と小粋に使ってみて。

結婚式の引き出物にも使われ、縁起もののプレゼントとしても箸はおすすめです。
自分用に何膳か揃えて、気分で、あるいは食事によって使い分ける。
そんな箸の豊富な日本ならではの粋な楽しみを味わってみませんか。

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◆季節を感じる箸置き
和食は食材や盛りつけ、器などで季節感を演出します。それに一役買うのが箸置き。
小さくてかわいいのにその存在感はかなりのもの。
お気に入りの箸を見つけたら季節の箸置きで食卓を彩りましょう。

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■お箸使いのタブー■
日本の食事作法における箸使いのタブーは江戸時代に確立されたといわれています。
皆様はいくつご存知ですか?

立て箸→ご飯の上に箸を突き立てること。仏箸ともいわれる。
刺し箸→料理に箸を突き刺して食べること。
涙箸→箸の先からポタポタと汁をたらすこと。
迷い箸→どれを食べようかと迷い、料理の上であちこちと箸を動かすこと。
ねぶり箸→箸についたものを口で舐めて取ること。
指し箸→食事中に箸で人を指すこと。
重ね箸→同じ料理ばかり何度も続けて食べること。
寄せ箸→食器を箸で手前に引き寄せること。
箸渡し→箸で摘み上げた料理を別の箸で取ったり、箸と箸で料理を挟むこと。
渡し箸→食事の途中で碗や皿の上に箸先を向こうにしておくこと。
汚れた箸先を人に向けることは失礼。

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正しい箸使いは食事に対する気持ちの余裕を生み
料理をいっそう美味しくすると思います。

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■箸にちなんだことわざ
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■インテリア&和雑貨 京都 夢み屋


■雑貨店ブルーデージー


■益子焼窯元よこやま
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■和雑貨・和小物のお店
こだわりの和雑貨 和敬静寂

■和インテリア等心なごむ和雑貨が一杯の専門店
和雑貨を現代に活かすシルコット

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新感覚カジュアル和雑貨店 うみ

■職人さんが作る、心温まる、毎日が楽しい木製生活雑貨
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■漆と和雑貨のお店 またいち
漆と和雑貨のお店 またいち


 「箸の文化史新装版」


 「箸」
第1章 箸の誕生/第2章 手食から箸食へ/
第3章 箸の種類/第4章 箸の科学/第5章 箸と習俗/
第6章 絵巻物などに描かれた箸/第7章 日本文化と箸



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01 : 00 : 33 ▲ トラバ:0 和風香 コメント:2

■■■   梅暦 ■■■
Thu.
02.15.2007
03_ume

馥郁(ふくいく)とした香りに誘われて
肌寒さが残る早春に咲く梅は「春告草」という別名を持っています。
梅の花が咲くのを見て、春を知る。
かつての日本人は「梅暦」といって梅の開花で春を知り
それを暦代わりとしていました。
梅の開花によって春を知る「梅暦(うめごよみ)」
なんて風流な言葉なのでしょう。
梅が春の訪れを知らせる花… 音読みして「ばいれき」とも読まれた古い言葉です。

中国から暦が伝わる前、日本は自然暦でした。  
自然の様子を目安として、時節を知っていたのです。    
梅の花が咲けば、春。人々はその開花をどんなに待ちわびたことでしょう。   
『梅暦』という言葉そのものが、梅の花を指す場合もあるそうです。
    
「春告草(はるつげぐさ)」とも呼ばれる梅。  
本当にたくさんの異称を持っています。   
香りがいいので「匂い草」「香栄草(かはえぐさ)」   
ほかの花に先がけて咲くので「花の魁(さきがけ)」「花の兄」   
昔、晋(しん)の武帝が、学問に励むと梅の花が咲き
怠(おこた)るとしおれていたという故事から「好文木(こうぶんぼく)」

da037084

薄紅色の可憐な花。
清楚で気高く、百花に先んじて早春に咲く梅は古来から人々に愛されており
観梅の風習は奈良時代からすでに行われていたそうです。
当時も早春の梅は人々の心を打ったようで、かの「万葉集」には
梅の歌は118種、桜の歌は38種と圧倒的に梅の歌が多く詠まれています。

・「春されば まづ咲くやどの梅の花 ひとり見つつや春日暮さむ」 (山上憶良)
・「わが園に 梅の花散るひさかたの 天より雪の流れくるかも」 (大伴旅人)
・「我が背子に 見せむと思いし梅の花 それとも見えず雪の降れれば」
(山部赤人)
・「今日降りし 雪に競ひて我がやどの 冬木の梅は花咲きにけり」
(大伴家持)
・「酒坏に 梅の花浮べ思ふどち 飲みての後は散りぬともよし」
(大伴坂上郎女)


万葉集では梅と言えば白梅を意味し、その散る様子を
雪が降る様に紛うという表現をしている歌が多く見られます。
この万葉の時代、季題としての「雪」と「梅」は春でもあり冬でもあったようです。
この頃に詠まれたのは白梅で、紅梅は清少納言や紫式部などの
平安時代の女房たちの手によって文芸上に登場するようになりました。

ume

松竹梅はお祝い事にはつきものですが、中でも梅は
お正月にはなくてはならない花になっています。
そして花見と言えば現代は桜を思い浮かべますが
梅の花も非常に魅力的で甲乙つけがたく、実際に昭和初期には
日本の国花は梅と桜のどちらがいいかと争われたことがあったそうです。
梅派の人達は「桜は春爛漫の浮華軽佻な木である」といい
梅こそ寒風に立ち向かい、忍耐と覇気があり、高潔な美しさがあり
まさに日本を代表する花としてふさわしいと主張したそうです。

花の盛りもさることながら、ほころび始めたつぼみの時期
一輪だけ咲く景観にも風情があります。
立春を過ぎ二月中旬にもなると 早春に咲く花木は堅い蕾を少しずつ膨らませます。
その先頭を切って百花に魁け花開くのが梅。
春告草とも言われる通り冬の厳しさにじっと耐えて
時には雪をかぶりながら一輪一輪と蕾を綻ばせ
馥郁たる香りとともに春の訪れを告げる…。
一輪開花する毎に暖かさが増してゆく季節。
まさに 「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」です。

ume1

「梅が香に 追ひもどさるる 寒さかな」 
「梅が香に のつと日の出る 山路かな」
 (松尾芭蕉)

 
暖冬の影響で今年の梅の開花は早いようですが
梅の便りが聞かれると、待ち遠しい春はもうすぐそこまで近づいていると
なんとなく穏やかな気持ちにさせてくれます。
ちなみに…
寒い寒いとおもいながらも、ほのかに匂う梅の香に誘われ
庭の奥、山の中を歩くと事を「探梅」「探梅行」などというそうです。
ふと見やったその先に梅の花が一つ、二つと咲いていると嬉しいものです。
余寒にひるむことなく花をつける梅に、りりしさや清々しさを感じます。

梅は梅干や梅酒など果実もいろいろと利用されていますが
戦国時代から江戸時代初期の頃、梅の実が糧食として重宝され
次第に諸国、各藩で栽培されるようになりました。
藩が栽培を奨励するところもあり、中でも水戸藩藩主・徳川斉昭は
藩内各所に梅を植えさせ、藩校の脇には梅を讃える碑まで建てています。
斉昭創設の偕楽園は今でも観梅の名所として広く有名ですね。

02_ume


「しら梅に明る夜ばかりとなりにけり」 (蕪村、辞世の句)
蕪村には梅を詠った句が多いのですが
最後の瞬間も梅の花を気にかけていたのですね。






梅暦 (上)

梅暦 (上) 

梅暦 (下)

梅暦 (下) 


第一合同歌集 梅暦

第一合同歌集 梅暦 


「近代日本の文学空間」


「花暦」


「おりおりに和暦(わごよみ)のあるくらし」


「四季の花手帖」
四季の花の特徴、伝承、扱い方などを詳細に解説し
現代の暮らしの中のいけばなを提案。
自然、伝統の花への想いまでも謳う、新タイプの「花材事典」。
四季の花手帖 (1)



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00 : 26 : 45 ▲ トラバ:0 彩事記・四季暦 コメント:0

■■■   2月の生活暦 ■■■
Wed.
02.07.2007
kobanabag1ss

■ 季節の言葉

如月(きさらぎ)
如月は寒さで更に衣を重ねて着る月であることからきた名であるという。
暦の上では立春を過ぎても、寒さはまだ続く。
しかし日脚は日一日と延びることから「光の春」という言葉が使われる。
旧暦2月の異称、如月といい又「きぬさらぎ」ともいいました。
現在ではほぼ3月にあたります。
「日本書紀」の仁徳紀の中に、奈良県東部の山中に氷室(ひむろ)を造り
夏には日本酒のオンザロックを飲んでいたという記事があり
その中に「春分(きさらき)」という呼称が用いられています。
語源説はいくつかありますが
寒さを防ぐために衣をさらに重ねて着る意から衣更着(きさらぎ)に
また陽気が発達する時期であるところから気更来(きさらぎ)になったというのが
よく知られています。
(さらに草木の芽の張り出す月だからこの名がついたという説や
旧暦2月は燕が来る時季であるといわれており
去年の旧暦8月に雁が来て、さらに燕がやって来始める月
すなわち「来更来(きさらぎ)」月が語源だとする説などがあります。)

* その他の2月の別称
建卯月(けんぼうげつ)・令月(れいげつ)・麗月(れいげつ)・雪消月(ゆきげづき)
梅見月(うめみづき)・梅津月(うめつづき)・初花月(はつはなづき)
大壮月(たいそうづき)・小草生月(おぐさおいづき)・中の春(なかのはる)
酣春(かんしゅん)・春半(しゅんはん)・仲陽(ちゅうよう)・仲序(ちゅうじょ)
為如(いじょ)・令節(れいせつ)・降入(こうにゅう)・華朝(かちょう)
美景(びけい)・恵風(けいふう)など。


『光の春』(ひかりのはる)
立春後の、気温はあまり上がらないものの、明るさを増し、春を感じさせる時期。
『光の春』に対する言葉が「気温の春」。   
「春分」を過ぎ、日増しに暖かくいく頃をいいます。    
ほかに「音の春」もあります。雪解け水が流れる音、鳥のさえずり… 
春の訪れを告げる音が、さかんに聞こえてくる頃の美しい言葉ですね。

旧暦二月は、樹木が芽ぶく月ということで『木芽月(このめづき)』とも呼ばれます。
木の芽を「きのめ」と読むと、特に「山椒(さんしょう)」の新芽をさすことになるそうです。
小さな実を香辛料などに利用することはご存じのとおり。   
新芽も、お料理の彩りや香りつけ、すりおろして「木の芽合(あ)え」などにします。  
口の中に広がるみずみずしい香り。これぞ早春の味わいです。    
現代の二月は、まだまだ厳しい寒さが続き、外は枯木立(かれこだち)が並ぶ冬景色。
でも近寄ってよく見ると枝の先に冬芽をつけているのがわかります。 
冬芽の表情は樹木の種類によってさまざま。いろいろな顔で春を待っています。   
私たちの心にも春を待つ芽がふくらんでいく…そんな月です。

立春、節分、豆まき、晩冬、余寒、残寒、向春、東風(こち) 春一番
札幌雪まつり、横手かまくら、十日町雪まつり


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立春(りっしゅん) 2月4日頃
春が始まる日。
暦の上で一年の始め、春の始めとされ暖かくなりはじめる。
雨水(うすい) 2月19日頃
雪が終わり雨となる頃。
雪やあられが雨に変わり 氷や霜が融けはじめる。

日本には何月何日というデシタルな暦とともに
「立春」とか「清明」「白露」などの美しい言葉で示される
「二十四節気」という暦があります。
四季に恵まれたこの国では「二十四節気」によって自然の再生循環と
季節の移ろいを身体全体で感じ自然との共生をしてきたのです。
「立春」とは二十四節気のひとつ。
冬至と春分の間の2月4日頃をいいますが
この日から雨水(2月19日頃)までを「立春」ということもあります。
飛鳥時代に中国より暦(24節気)が伝わり
日本では「立春」を年の初めとする暦が作られるようになりました。
この暦は明治時代の改暦まで続いていたので、今でも年賀状には
「新春」とか「初春」という言葉が使われているのです。
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昔は、正月と「立春」は同じ頃。重なることもあったのです。
新暦である今ではピンとこないかもしれませんが、旧暦では年によって
新年になる前に「立春」がくることがあったのです。
これを「年内立春」といいます。
旧暦独特の現象で、今でも数年に一度は年内立春になります。
この現象は一ヶ月を月の満ち欠けをもとにして決めてゆく暦の上では
まだ「師走」(12月)なのに、太陽をもとにした二十四節気では
早々と「立春」になってしまうことがあったから起こったこと。
平安時代にも「年内立春」に迷った人がいました。在原元方(在原業平の子息)がその人。
古今和歌集の巻頭にこんな歌が残っています。
『年のうちに 春は來にけり 一年(ひととせ)を去年(こぞ)とやいはむ 今年とやいはむ』
年が明けないうちに立春が来てしまった。
年が明けてからは、同じ一年のうちである立春から大晦日までの間を
去年と言おうか、今年と言おうか…という意味。
年が明けていないのに「立春」では春を感じたくても感じられなかったでしょう。

「立春」は一年の始まり…といいましたが現在でもそれは色々なことで残っています。
「立春」から数えて88日目を「八十八夜」210日目を「二百十日」
220日目を「二百二十日」と呼びます。
「二百十日」や「二百二十日」は農家にとって三大厄のひとつであり
天候が悪く、台風の来る頃をさします。
そして「立春」を過ぎて初めて吹く南からの強風を「春一番」と呼びますね。
「立春」から一年が始まり、農耕民族である日本の行事や言葉に残っている・・・
新しい時代になっても、私たちの生活に残っているのです。

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■ よく詠まれる二月の季語(旧かな)
・ 春・立春・二月・寒明・初春・早春・春浅し・むつき(睦月)
・ 旧正月・えふみ(絵踏)・はつうま(初午)・針供養・雪解
・ 雪しろ・なだれ(雪崩)・残雪・雪間・氷解
・ うすらひ(薄氷)・凍返る・冴返る・春寒・余寒・春の風邪
・ 春時雨・猫の恋・白魚・わかさぎ(公魚)・さより
・ えりさす(魞挿す)・野焼く・焼野・山焼く・焼山
・ すぐろのすすき(末黒の芒)・麦踏・木の実植う・猫柳
・ サフランの花・片栗の花・雛菊・春菊・はうれんさう
・ 蕗の薹・水菜・のり(海苔)青海苔・梅・梅見・盆梅・紅梅
・ わうばい(黄梅)・鶯・下萌・いぬふぐり・わかめ(若布)


月でいう場合は二月・三月・四月を春とする。
三春は初春・仲春・晩春の称。春九十日間を九春という。
春の旅・春の町・春の寺・春の人・春の園・村の春・島の春・京の春等。
「雪の絵を春も掛けたる埃かな」子規
「筆を噛んでいまだ書かざる妹の春」虚子


早春(そうしゅん)
春とはいえ暦の上のみで陽気が寒かったり
木の芽も未だ伸びないといったような春未だ浅い頃のこと。
「早春の鎌倉山の椿かな」 虚子

春浅し(はるあさし)
春にはなったが、未だ春色の整はない頃のこと。浅き春。

春浅し
春になって間もなく、まだ春らしい気配が十分に感じられない。

薄氷(うすらひ)
春先、薄々と張る氷をいう、又薄く解け残った氷。残る氷。春の氷。
「薄氷の草を離るゝ汀かな」虚子

雪解(ゆきどけ)
降り積んだ雪も暖かくなると解け始める。
春の日がきらびやかに照って雪解雫(ゆきどけしずく)が軒に煙る。
雪解(ゆきげ)雪解風(ゆきげかぜ)
雪解水(ゆきげみず)雪汁(ゆきじる)
「雪解の雫すれすれに干蒲団」虚子

春寒(はるさむ)
春が立って後の寒さ。
「春寒のよりそひ行けば人目ある」虚子

春の風邪(はるのかぜ)
風邪は冬が多いが、春になっても餘寒が厳しかったり
冴え返ったりするので油断をすると風邪を引くことが多い。
しかし冬の風邪と違って、春の風邪というと何となく艶っぽい。

蕗の薹(ふきのとう)
雪解けを待たずに円い球のような淡緑色の花芽を出す春の使者。
一番早くでてくる山菜。
独特の香りとほろ苦さが春の息吹を感じさせます。
四月中旬頃にもなるとそれが一尺くらゐに伸びて花を開き4・5日で散る。
花は薄黄色の萼(がく)の中に多数の蘂(ずい)がある。
蕗の薹は摘んで食用とする。花言葉は「待望」
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寒梅(かんばい)
冬の梅・寒紅梅・冬至梅
梅と言えば今では春の季と決まっていますが『万葉集』や『古今集』の時代には
「冬木の梅」や「雪中の梅」の歌も見られました。
早咲きの梅の中でも寒中に咲くのが寒梅で『唐詩選』の王維の詩にも
「寒梅の発くを見、復た帰鳥の声を聞く」などと出てきます。
また古歌に「年のうちの梅」とか「年のこなたの梅」と詠まれますがこれも寒梅です。
寒紅梅は梅の一品種で、寒中に咲く八重の梅。
冬至梅も梅の一品種ですが、名の戸通り冬至の頃白い花を付けます。

寒椿 (かんつばき)
冬椿・早咲きの椿
特定の種類の椿ではなく、冬の間に早咲きをする椿を
歳時記では寒椿と定義づけていますから、冬椿とも言えます。
江戸時代の俳書『毛吹草』などでも「冬咲椿」「早咲の椿」としていますから
三冬、つまり初冬でも仲冬、晩冬でもよいわけです。
ところが山茶花の寒椿系の品種に獅子頭があり、これが寒椿の名で呼ばれます。
花は11月下旬から翌年2月にかけて咲き、紅色の八重咲きの中輪の花を付けます。

春隣 (はるどりな)
春隣る・春を隣
歳時記では、一般的には「春近し」に括って扱われます。
しかし、春近しにはない空間的な春との距離が見えますし
春隣ると動詞にした場合は「ある状況への近似」が見えてきます。
「老は斎藤が髭にちかより、年は諸葛が齢に隣る」(『風俗文選』)の
「隣る」の使い方も取り込めば冬にして既に
春の雰囲気の漂う様子をも感じ取れます。

節分 (せつぶん)
節替り・節分
季節の変わり目を言う言葉で、立春、立夏、立秋、立冬の前日が広義の節分ですが
仲でも立春の前日が重んじられ、陽暦では二月三、四日がその日に当たります。
陰暦を使った時代には大晦日より前に節分がやってきて「年内立春」になる年もありました。
この日行われる追儺(鬼やらい)は寺院の修正会と結び付いた仮装鬼を追う芸能形式のものと
枡に入れた炒り豆を撒く行事が行われます。
一般の家では戸主が寺男となり「福は内、鬼は外」と枡に入れた福豆を撒きます。

追儺 (ついな)
鬼やらい・なやらい 
節分の豆撒きをこう呼びますが、本来は疫鬼を追い払う行事です。
中国から伝えられ、日本では陰陽道の行事として伝えられ
文武天皇の慶雲三年(七〇六)諸国に疫病が流行したので
土牛を作って大儺をしたのが初見です。
宮中では毎年、大晦日の夜に行われましたが
民間では二月の節分に行われてきました。
豆撒きも単に鬼を追い払うだけでなく神への散供(供物)の意味もありますから
悪霊を抑える存在の善鬼としても面もあるようです。  

三寒四温 (さんかんしおん)
三寒・四温・四温日和
寒い日が三日も続くと、その後比較的暖かな日が四日くらい続く現象です。
シベリア高気圧から吹き出す寒風にさらされる中国北部や朝鮮半島で言われる俚諺で
太平洋高気圧に支配される日本の気象にはそぐわない言葉です。
それでも季語とされるのは、三寒と四温を連続で考えずとも
寒い日が三日も続いたり、暖かい日がたまたま四日ほど続いた折りに
「三寒四温」の発想を借りて、その繰り返しを思ってもよいからです。

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■ 風習・伝承 

●節分
節分は本来、春夏秋冬の四季の分かれ目のことだが
現在ではおもに2月の立春前日のことを指す。節分といえば豆まき。
これはもともと旧暦で立春が正月、節分は大晦日にあたり
新年を迎える厄払いの行事として始まったもの。
「鬼は外、福は内」のかけ声で豆をまいた後、年の数だけ
(地方によっては年の数より一つ多く)食べるのも昔は誕生日ではなく
元旦に年をとったことに由来する。
また節分の夜にはイワシの頭を刺したヒイラギの枝を家の入り口にかざしておく習慣もある。
これはイワシの悪臭に鬼が逃げ近寄ってきても
ヒイラギのトゲが痛くて中に入ってこられないと考えられていたからである。

●バレンタインデーの由来
2月14日は、バレンタインデーです。
古代ローマでは2月14日はすべての神の女王であり
家庭と結婚の神でもある、女神ユノの祝日でした。
そしてその翌日の2月15日は肥沃の神ルペルクスの祭であるルペルカリア祭の始まる日でした。
この頃、若い男たちと娘たちは別々の生活を送っていたのですが
ルペルカリア祭の前日、つまりユノの祝日に娘たちが名前を書いた札を桶の中に入れ
翌日、男たちが桶から札を一枚ひいて、札の名の娘とそれを引いた男は
祭の間、パートナーとして一緒にいることと定められていたそうです。
そして多くのパートナーたちは、たまの出会いの場を活用し
そのまま恋に落ちて結婚したようです。
ところがローマ帝国皇帝クラウディウス二世が、ローマでの兵士の婚姻を禁止します。
これは遠征に出向くローマ軍の中に愛する人を故郷に残した兵士がいると
士気が下がる、という理由だったようです。しかしキリスト教司祭だった聖バレンタインは
この禁止令にそむいて秘密に兵士を結婚させます。
このため捕らえられて処刑されるのですが、その処刑の日にユノの祭日であり
ルペルカリア祭の前日である2月14日があえて選ばれました。
このため、この日が恋人たちのための日とされるようになりました。
本来は、恋人たちがカードを添えた花束やケーキを贈りあう日でした。
しかし日本ではこの行事が伝えられた当時
まだ女性から求愛することなどははしたないとされていたためか
女性がチョコレートを送ることによって求愛できる日として広まります。
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このチョコレートを送るということは、昭和三十三年(1958)に新宿の伊勢丹で
メリーチョコレートカムパニーがバレンタインチョコを売り出したのが始まりだそうです。
こうした動きが、当時発刊したばかりの女性週刊誌などに
大きく取り上げられたこともあり、バレンタインデーのチョコレートを送る風習が
日本全国に広まっていったとのことです。
また女性からの贈り物ということで、この日はネクタイの日にもなっています。

■ 国民の祝日

建国記念日(2月11日)
建国をしのび、国を愛する心を養う日として1966年に制定された国民の祝日。
旧祝祭日では四大節の一つの「紀元節(神武天皇即位の日)」として
1872年に制定されていたが、戦後廃止された。
以前は大日本帝国憲法(旧憲法)が1889年のこの日に発布されたため
「憲法発布記念日」となっていました。
「古事記」や「日本書紀」(記紀)に書かれた建国伝承の概略は
「すべての人々が安らいで豊かに暮らせるよう、大和に都をつくろうではないか。」
そう思い立った神倭伊波礼比古命(神武天皇・かむやまといわれびこのみこと)の一行は
日向(宮崎県・ひゅうが)を船出し、日向灘から瀬戸内海を東へ向かう。
難波(なにわ)から大和に入ろうとするが果たせない。
今度は紀の国(和歌山県)の熊野に上陸し、辛苦を重ねながら
八咫鳥(やたがらす)に導かれ、ついに大和を平定。ということです。
書紀は天皇即位の場面を簡潔にこう記しています。
「辛酉(かのととり)年の春正月の庚辰(かのえたつ)の朔(ついたち)に
天皇、橿原宮(かしはらのみや)に即帝位す」
この「辛酉年の春正月庚辰の朔」を西暦に直せば
紀元前六百六十年の二月十一日に当たるとして
明治になって二月十一日が「紀元節」と制定され、国の始まりを祝ってきました。
これが戦後占領軍により廃止された後
昭和四十二年「建国記念の日」として復活したのです。

■ 誕生石・花
 
* 誕生石 *
アメジスト(平静、高貴、楽しい夢、誠実、心の平和)
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「誕生石」とは生まれ月にちなんで定められた宝石のことを言います。
元々古代には、ある特定の宝石を1年(12ヵ月)に割り当てた
「占星学」というものが存在していました。
それが基になり、いつからか、その月にその宝石を身に着けると
「魔除けとなって幸福をもたらす」という俗信に変わってゆきました。
これが「誕生石」の始まりと言われ18世紀中頃ヨーロッパで一般化しました。
それは、宝石が持つ硬度や輝き、そして美しい色彩などが
「神秘的で特別な力を持つ」からだと考えられます。
月々の宝石の定め方は時代や民族によって異なりますが
時代が変化し宝石の価値が上昇すると、この贅沢な行為が不可能となり
自分の生まれ月の宝石だけを身に着ける風習に変わってゆきました。
20世紀始め、アメリカの宝石小売商組合が商業的な目的から
季節感や象徴的な意味などを考慮して、新しい「誕生石」を選定しました。
その後、イギリスの貴金属商組合がこれを基に、別の「誕生石」を発表しました。
しかし日本ではこれを不服として、昭和30年代半ばに
全国宝石商組合が「日本の誕生石」を定めました。日本人の好みを考慮し
日本古来の「珊瑚」を3月に、東洋の至宝である「翡翠」を5月に加えたのです。
世界的にはほとんどの場合「アメリカ」と「イギリス」のふたつのリストが基準となっています。

* 誕生花 *
梅(日本)  忠実・独立
桜草     若い時代と悲しみ・希望
ヒヤシンス  嫉妬・競技
フリージア  慈愛・純潔・無邪気・親愛の情
マーガレット 恋占い・心に秘めた愛
2月のバースデーフラワーは他にも水仙・アマリリス・チューリップ
スイトピー・月桂樹・しゃくなげ・ばら・シンビジウムなど。
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四季折々様々な美しさで目を楽しませ生活に彩りを与えてくれる美しい花たち。
誰にも誕生日があるようにいつごろからか
一日一日「その日の花」があてはめられるようになりました…「誕生花」です。
「誕生花」の決め方は必ずしも一つだけではなく、開花時期に合わせた日付や
お店でよく見かけられるシーズンに合わせた日付が多いようです。

※「あなたの誕生花と誕生石」
http://pastime.torworld.com/birth/

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■ 今月の草花 
百花に先駆けて咲く梅は、厳しい寒さのなかにも春の予感を感じさせる。
昔から、散り際の満開の姿が見ごろといわれる桜とは対照的に
梅は一輪、二輪がほころび始めたころが美しいといわれる。
春の訪れを待ちわびる心が、そんな美意識となったのだろうか。
この季節、房総や伊豆などの暖かい地方ではきんせんかやストックが咲き
フラワーラインを春の色に染めていく。
金魚草、ストック、きんせんか、マーガレット、おおいぬのふぐり、節分草、椿、梅

『香雪蘭』(こうせつらん) フリージアの和名
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標準和名は「浅黄水仙(あさぎすいせん)」
初めて日本に入ってきたフリージアが、淡い黄色だったからだそうです。   
初めはラッパのような花の形から、水仙の仲間だと思われたようです。
もうひとつの異名『香雪蘭(こうせつらん)」今度は蘭の仲間だと思ったようです。
本当は水仙でも蘭でもなく、アヤメ科の植物。
「香雪」とは、良い香りを放つ白い花を雪にたとえていう言葉。   
フリージアはどれも香りのいい花ですが、特に白い花がよく香るので
このような名前がついたのでしょう。
寒い時期に咲いて春を呼ぶ花…という印象がありますが
それは温室で栽培され、花の少ない時期に出荷されることが多いから。
本当はアフリカ生まれで霜や寒さには弱いのだそうです。  
特に寒くて雪が降るような時にはあまり香らないのだとか。

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■ 旬の味 
冬の味覚、フグは2月がもっとも脂がのっておいしい。
しかしフグの料理は免許を持つ人が決められた場所でしか調理できない。
そこでこの季節の代表料理といえば、おでん。
田楽の「でん」に接頭語の「お」をつけたのが名前の由来で
煮込んだ田楽という意味だとか。
幕末のころには、江戸の町でおでんの屋台が大流行して関西に伝わり
「関東煮き(かんとうだき)」となった。
同じおでんでも関東で「すじ」といえば、魚の練りもの
関西では牛すじを指すように地域によって具や味つけに違いがある。

魚介類 * 真鯛、金目鯛、河豚(ふぐ)、公魚(わかさぎ)、ハゼ、赤貝、青柳
野菜・果物 * 蕪、ほうれん草、芥子菜、菜花、春菊、ふきのとう、みかん



「ちょっとした工夫でこんなに楽しい毎日の暮らし歳時記」

「心に遺したい季節の言葉」
この国には千数百年以上にわたって伝えられてきた美意識と
生活の知恵の驚くべき集大成「歳時記」がある。
ここには気高く美しい日本語がいまも昔の姿のままに遺っている。
「歳時記」とう言葉の宝石箱に納められた季語の数々をひも解き
日本語の美の神髄を味わい尽くす書。


「きこごよみ」
季節に寄り添い日々の生活を慈しむフードコーディネーター・根本きこの
暮らしぶりを追い、約2年の月日をかけて作り上げた「新・歳時記」
きこ流の自由で柔軟な発想で作り上げた生活スタイルは
日本の美しい慣習をうまく取り入れており、丁寧な暮らしへのヒントがいっぱい。


「和ごころ暮らし」
日々の暮らしの中に、四季の移り変わりや美しいものを
さりげなくとり入れる日本の伝統と現代の生活をミックスさせた日常生活歳時記。
なんでもない普通の生活がちょっとした心遣いや小物でまた違った彩りをみせてくる。
美しいイラストと共に。


「おりおりに和暦のあるくらし」
四季を楽しむ。良き日本のスタイルがここにある。
の暦が教える四季の行動やしきたりには
毎日がふっくら豊かになるヒントがいっぱい!
和の暦は、古くから伝わるくらしのお手本集。


「十二カ月の花と歳時記」
暮らしを彩る四季折々の美しい花と
お正月や節分、節句、七夕などの季節行事の図案をまとめた図案集。
額やタペストリー、短冊などに刺しゅうをして
日本ならではの季節感を楽しむ作品の制作に大変便利。


「味歳時記」
見直しませんか和のこころと季節のある生活。
四季折々の行事と食卓を彩る旬の味。

「日本人のしきたり」 
正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…に込められた知恵と心
四季を重んじ人生の節目を大切にする…
いまに残しておきたい伝統の原点をさぐる。



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18 : 06 : 35 ▲ トラバ:3 彩事記・四季暦 コメント:0

■■■   江戸しぐさ ■■■
Sat.
02.03.2007
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◆今に通じる「都市」の知恵
百万都市・江戸は、言葉も習慣も異なる人々が全国から集まった
異文化のるつぼでした。
当然おこるあつれきやトラブルを未然に防ぎ、人々が安心して楽しく暮らせるように
江戸町方のリーダーたちは様々な手立てを工夫しました。 
その一つが「江戸しぐさ」です。
目つきや表情、話し方や身のこなしによって、思い(心)を表現する方法です。

代表的なしぐさとして挙げられる「肩引き」とは
人込み、狭い道で人とすれ違うとき、お互いに肩を後ろへ引くこと。
ぶつからないように、相手の行く手を遮らないように
互いの胸と胸をあわせて体を斜めにした格好ですれ違います。
「傘かしげ」は、雨の日のしぐさ。
傘を人のいない方へ傾けてすれ違えば、滴で相手をぬらさずにすみます。
これらは「お初しぐさ」「稚児しぐさ」と言われ、子どものうちに習得するものでした。

◆江戸の賢者の知恵「江戸しぐさ」
「江戸しぐさ」なる言葉を知ったのはごくごく最近のこと。
公共広告機構のCMや駅貼りポスターで初めて目にしました。

「江戸しぐさは、イキを美徳とした江戸っ子が実践していた
都市生活での共通の智恵。
江戸での公共マナ−は都会人ならではの洗練されたしぐさ。
江戸しぐさは東京っ子にもふさわしいしぐさです。
(「公共広告機構ポスタ−」より)」


江戸は、今の千代田・中央・港・新宿・文京・台東・墨田・江東区あたりでした。
その江戸の住民は、約半数が武士、半数が町方と呼ばれる庶民でした。
半数を占める庶民の居住地域は、面積が江戸全域の約15%程度
かなりの過密都市だったようです。
江戸庶民たちは、狭い土地にたくさんの人たちが住み、そのほとんどが商業
つまりサ−ビス業に従事していました。
そこで、人々が他人と共存しながら気持ちよく生活するために
人間関係をうまくコントロ−ルすることが必要になってきました。

そこで生まれたのが「江戸しぐさ」で特に町方のリ−ダ−のモラルとして始まり
この「しぐさ」ができない人は江戸っ子ではないとまで言われたそうです。
なお「しぐさ」は、形や態度を表す「仕草」というより
精神・心を表す「思草」であって
その心が言葉や行動に具体化されたのが「江戸しぐさ」ということになります。

「江戸しぐさ」は、一言で言えば江戸の感性(センス)なのだそうです。
この感性・知恵を語り継いできたのが「江戸の良さを見なおす会」の
故・芝三光先生です。
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edo4-s


◆江戸しぐさに学ぶ
『商人道「江戸しぐさ」の知恵袋』これは「江戸しぐさ語り部の会」の主催者であり
江戸しぐさの普及者である越川禮子さんの著作です。
江戸商人がつくり上げた生活哲学「江戸しぐさ」が
小中学校の道徳の授業に用いられるようになってきたといいます。
“語り部”である越川禮子さんは、東京都千代田区や
中野区の学校などで講演活動をされ
千代田区ではその教材づくりもされているとか。

江戸時代の江戸の商人たちの間で育まれ
口承で綿々と伝えられてきた「江戸しぐさ」
それは「商人しぐさ」であり「繁盛しぐさ」でした。
単なるマナーや作法ではなく「くせ」にまで昇華した考え方であり
生き方だったようです。
その「江戸しぐさ」は明治政府が設立した段階で
商人たちの緻密なネットワークを恐れた政府が徹底的な粛清をおこない
壊滅してしまったそうです。
それを故芝三光師に弟子入りされた越川禮子さんが長い時間をかけて聞き出し
考え、整理したのが、この「江戸しぐさ」です。

世の中はますます物騒で、社会の不安も高まっています。 
すぐにできて、見ている方も気持ちよい小さな良いこと「江戸しぐさ」。
現代でも、グローバルスタンダード(世界標準)として立派に通じると思いませんか?

「江戸しぐさ」…例えば「三脱の教え」
初対面の人に職業や地位、年齢の三つを聞いてはならない教えのこと。
現代人はとかく肩書だけで人を判断しがちですが、江戸商人は逆でした。
己の観察力や洞察力を頼りとしたほうが、先入観が入らない分だけ
人物を見誤ることが少ないというわけです。

「時泥棒」という言葉があります。
都合も聞かずに相手を訪問することで、厳しく戒められました。
不意の訪問は相手の時間を浪費するとして
「時泥棒は弁済不能の十両の罪」と言われたり
往来で足を踏まれた時には踏んだ方だけでなく踏まれた方も
「うっかりしていましてすみません」とい言ったりしたそうです。
仏様の前では身分の上下はないという発想に基づいた
「共生」の考え方がそのベースになっています。

あいさつにも定めがありました。
「おはようございます」という目下の者に対して
上役も「おはようございます」と同格で応じるのが正しい作法。
駕籠(かご)に乗っても「おかげさま」という謙虚な気持ちを持って
目的地の少し手前で駕籠を止めました。
「お心肥(しんこやし)」という言葉は、教養をつけ
人格をみがくことを意味したのです。
まさに商人同士や客との付き合いを良好に保つ生活哲学。
根底に流れる精神は、相手を立てて思いやり
自分は一歩譲るという姿勢なのでしょう。

edo1-s


◆江戸しぐさとは
本書の帯にはこう記されています。
『「江戸しぐさ」は上に立つ者の哲学と行動(商人道)を示すものだ。
よき商人としていかに生きるべきか、その考え方は同時に
一般の人々にも役立つグローバル・スタンダード(世界的標準)として通用する。』


また本文にはこう記されています。
『「江戸しぐさ」は必ずアクションを伴うことを認識しておかないといけない。
考え方、つまり心がまえ、それが瞬時に言葉づかいや顔の表情
身のこなしなどの形としてあらわれ、ついに江戸に暮らす人人の「くせ」にまでなっていった。
そうせずにはいられない瞬間的な決断と行動が「江戸しぐさ」で
ここがマナーとは違うところだ。
「江戸しぐさ」のできる人を江戸っ子という。』


江戸しぐさとは要するに「まずは周りのひとのことを思いやりましょう」ということ。
そして江戸しぐさを身に付けているのが江戸っ子である。
こう定義されると、今の東京には江戸っ子が随分と少ない?!
残念ながら、ひとのことまで気の回らない人が確かに多いかもしれません。

江戸しぐさの具体的な例として
狭い道ですれ違うときに肩を引き合って
胸と胸を合わせる形で通り過ぎる「肩引き」
雨のしずくがかからないように傘をかしげ合って気くばりして往来する「傘かしげ」
バスや電車の中で席をつめる時、あとから来た人が座れるように
こぶしをついて腰を浮かせ空席をつくる「こぶし腰浮かせ」など
今も残っている「粋」なしぐさが紹介されています。
これらの例からもわかるように、江戸しぐさには必ず
具体的な行動がともなっています。
「粋」とは「生き生きと生きて意気を示す」ことを意味する、と著者は述べます。
前向きの江戸っ子の姿勢を現代のわたしたちも学びたいものです。

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パソコンもテレビも携帯電話もない江戸時代
下町の人口密度が現在の数倍もあった江戸の町で
人々はどうしたら気持ちよく生活できるかということを考え
様々な工夫をしてきました。
現代人が忘れてしまった美しい日本の姿・・・
大事なものをみんなの共有物と考え、相手を尊重し思いやる心。
江戸しぐさには21世紀を快適に生きるためのヒントが詰まっています。

1.忙しい、忙しいと言うな
忙しいとは心を亡くすこと、決して自慢できることではない

2.そんなに偉い方とは知らずにと言うな
偉くない人には無礼をしても良いのか

3.知ったかぶりをするな、見てわかる事を聞くな
知らないなら知らないと言った方が良い

4.人の話を真剣に聞くときにメモをとるな
メモを取ると話す人の気が散る、聞く人の真剣味が減る

5.自分と違う意見をないがしろにするな
意見が違うから参考になる

6.はい、はいと二度返事をするな
一度目は了解、二度目は迷惑

7.感情を逆なでする言葉を使うな
聞く人の気分を害する

8.人の意見を無視する言葉を使うな
話している人は真剣だ

9.人に行き先をむやみに聞くな
プライバシーを尊重せよ

10.相手を卑下するな、威張るな
そんなに自分が偉いのか

11.三脱の教え。初対面の人に年齢、職業、地位を聞くな
聞いて付き合い方を変えるのか

12.人と会っているときに足組み、腕組みをするな
自分を誇示する印象を与える

13.紹介者を飛び越えて親密になるな
紹介していただいたことに感謝せよ

14.打てば響く心意気を持て
説明しなければわからない輩とは付き合うな

15.何をしてもうわの空の人とは付き合うな
いつでも真剣勝負、些細なことでもないがしろにするな

16.口先でなく目で人を判断しろ
表面的な言葉では判断できない、本質を見よ

17.三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理で末決まる
江戸の稚児の段階的養育法。三歳までに人間の心の糸をしっかり張らせる。
六歳までに躾を手取り足取りまねさせる。
九歳までに人前でお世辞のひとつも言えるくらいの挨拶が出来るようにする。
十二歳には一家の主の代書が出来るようにする。
十五歳で森羅万象が実感として理解できるようにする。

18.突然の訪問、遅刻で人の時泥棒をするな
時間は大切なもの、自分の時間だけでなく
相手の時間も奪っていることに気づけ

19.うかつあやまり。足を踏まれたら、うっかりしていましたと謝れ
ぼんやりしていて踏まれた側にも責任がある、思いやりの心

20.常に人を思いやれ。傘かしげ、肩引き、こぶし腰浮かせ
傘かしげ…
雨のしずくがかからないように傘をかしげあって気配りして往来するしぐさ。
肩引き…
狭い道ですれ違うとき、肩を引き合って胸と胸を合わせる格好で通り過ぎるしぐさ。
こぶし腰浮かせ…
乗合い船で腰の両側にこぶしをついて軽く腰を浮かせ
少しずつ幅を詰めながら1人分の空間を作るしぐさ。

【参考】「商人道「江戸しぐさ」の知恵袋」 越川禮子著 

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【傘かしげ】
「雨の中すれ違うとき・お互いさまと傘を傾け・ぬらさない心遣いを」とあります。
雨の時道路ですれ違うとき、相手も自分も傘を外側に傾けてすれ違う。
雨や雪の日、相手も自分も傘を外側に傾けてすっとすれ違う。
お互いの体に雨や雪のしずくがかからないようにするとともに
ぶつかり合って傘が破れないようにという配慮もあったでしょう。
昔の傘は番傘だったから。
しかし、基本に相手に対する思いやりと譲り合いの精神があってこそできること。
hahakigi


【会釈のまなざし 感謝の目つき】
すれ違いのしぐさ。お互いにさりげなく目であいさつし合うことで和やかになる。
目は口ほどにものを言い、である。
権力者に対しても決して卑屈にならないで、失礼のないようなまさざしですれ違う。
ましてや江戸っ子同士ならいつくしみのまなざしを交わす。

「急いでいるとき・道をゆずってもらったら・スッと感謝の眼差しを」とあります。
遅刻しそうになって走っているとき、前を歩いている人が横によけてくれたら
感謝の気持ちを少し頭を下げて目で示そうということです。
人に何かをしてもらったときには、この感謝の目つきを忘れないこと。
昔から「目は口ほどに物をいう」といわれていますが、相手は敏感にキャッチします。
「ありがとう」「ごめんなさい」と言葉が出せなくても
ニッコリ笑って会釈されると感謝の気持ちが伝わります。
yadorigi


【こぶし腰浮かせ】
川の渡し場で、乗合舟の客たちが舟が出るのを待っている時
あとから乗ってきた新しい客のために
先客の二、三人は両側にこぶしをついて
腰を浮かせ、こぶし一つ分の幅をつめながら、一人分の空間を作る。
動作を分析すればこのようになりますが
実際はそんなかたちをとらなくても譲り合う気持ちや気配が
ちょっとした中腰の姿勢でお互いに察し合えた。
新客は先客に礼を言って席をしめる。
電車やバスでも新客が乗ってきたらこうしたいしぐさである。
一人ふんぞりかえっているのはマナー違反。

「人が乗ってきたら・腰をこぶし分浮かせて・さっと席をつめましょ」とあります。
江戸時代には電車やバスなどはありませんでした。
乗り合いの交通機関は川を渡る乗合船ぐらいでしたが、後から乗ってきた人のために
腰掛けている先客の人たちは腰の両側にこぶしをついて、軽く腰を浮かせ
少しずつ詰めながら後の人が座れるように空間を作る。
これがこぶし浮かせですが、譲り合う気持ちや心配りをしましょうということです。
電車やバスなどのマナ−として、席を詰めたり譲ったり
思いやりの心として常に心得ておきたいものですね。
miotukusi


【束の間付き合い】
見知らぬ人も仏の化身と考えて、町人同士の対等な付き合いがあった。
渡し舟などで乗り合わせた束の間でも仏頂面をせず、和やかに軽くあいさつを交わした。
ただし、会話は名前や職業を聞かないのが決まりで、差し障りのない天候の話題などを選んだ。
一期一会の考え方によるもので人間関係を円滑にし江戸の住みやすさをつくるもとにもなった。

「席に座る前・隣の人にさっと一言・短い間も気持ちよく」とあります。
江戸では、道で出会った見知らぬ人でも、仏様の化身と考えて
対等に付き合う意識が定着していたそうです。
たまたま渡し