
春の雨が優しく空から降り注いでいた
細くこまやかな線で しとしとと静かに降る春の雨は
なんだかこころが落ち着きます。
優しいけれど少し冷たいこの季節の霧雨と
目に映る霞む情景が忘れていた感情を蘇らせる・・・
雨の日に想う事
雨音に重なる言葉
雨だからこそ見えてくる風景
雨の日のひとりごと…
どれほどの夜を越えここにいるだろう
静かに降り始めた 体に濡れてゆく 春の雨
そんなに優しい音で降らないで
癒えない傷や 悲しみも歓びも
何もかもを包み込んでくれる
愛しい君の雨…
寄り添うようにそっと降り続く 終春の雨
【菜種梅雨】
三、四月菜の花が咲き競う頃降る長雨のこと。
春の長雨と同義に使われる。
菜の花の咲く三月下旬から四月にかけて連日降りつづく
寒々とした小雨で春霖(しゅんりん)ともいいます。
菜種(ナノハナ、アブ ラナ)が咲く頃に降るのでこの名があります。
<物類称呼>によると古くは風の名称で
3〜4月の南東の強い風をなたねつゆ(露)といい
伊勢や伊豆の船乗りの言葉とあります。
◆春先に降り続く雨を「春の長雨」や「菜種梅雨」と言いますが
同じことを指しているのでしょうか。
◆同じ意味です。
3月中ごろから4月にかけて高気圧が北に片寄ると
日本の南岸沿いに前線が停滞して
関東以西では梅雨どきのような雨が降り続きます。
菜の花の咲くころにあたるため「菜種梅雨(なたねづゆ)」と言われ
「春の長雨」「春霖(しゅんりん)」のほか
「催花雨(さいかう)」という言い方もあります。
「催花雨」は桜をはじめ色々な花を催す(咲かせる)雨という意味。
「催花」が同音の「菜花」に通ずることから
「菜花雨」「菜種梅雨」になったという説もあります。
「春雨(はるさめ)」もこのころの雨を指して言う場合が多く
月形半平太の名せりふ「春雨じゃ、濡(ぬ)れてゆこう」も
草木の芽を張らせ花を咲かせる柔らかい春の雨だからこそ粋に聞こえます。
なお、放送で「菜種梅雨」を言うときには
「菜の花の咲くころに降る・・・」などと必ず説明を付けるようにしているとのこと。
『 唄はねば夜なべさびしや菜種梅雨 森川 暁水 』
「菜種梅雨」は恵みの雨
★天気図が梅雨時にそっくり
3月中旬から4月初めにかけて高気圧が北に片寄ると
日本の南岸沿いに前線が停滞して
関東以西では梅雨どきのような雨が降り続きます。
これを「菜の花が咲く時期に降る雨」なので「菜種梅雨(なたねづゆ)」といわれています。
桜の咲く季節でもあるのになぜあえて「菜の花」なのでしょう。
★名前の由来は?
菜種梅雨は別名で「春の長雨」「春霖(しゅんりん)」のほか
「催花雨(さいかう)」とも言われています。
「催花雨」は、いろいろな花を催す(咲かせる)雨という意味。
「催花」が同音の「菜花」(さいか)に通ずることから
「菜花雨」「菜種梅雨」になったという説もあります。
★恵みの雨
菜の花は古くから生活に大切な物でしたので
花を咲かせる恵みの雨という意味が込められているようです。
特に関東地方は冬の降水量の少ない地域なので
山や野原の木や草にとって新芽を出すために必要な雨なのです。
昔の日本人は季節ごとの微妙な変化に敏感で
このような「気象用語」と言われるものの中には
情緒あふれる言葉がたくさん残っています。
現代の日本人は雨を嫌うことが多いですけれど、それだけでなく
雨を楽しむことのできる豊かさを持ちたいものですね。

春の雨は
儚げな花達の夢を終わらせる
水潦にはひとひらの花片
散れ 儚きものたちよ
去りゆく者の なんと美しきこと
蒼穹には萌葱色の若葉
育め 健やかに
生まれゆく者の なんと美しきこと
なぜ「梅雨(つゆ)」というのでしょうか?
「梅雨(バイウ)」は中国から来た言葉です。
長江流域で梅の実が熟す頃に降る雨のことを梅雨と言ったのです。
日本人はその言葉をそのまま輸入するだけでなく
梅を加工して梅干しを作るように雨から「露(ツユ)」を連想して
「梅雨」のことをツユとも読むようになりました。
梅雨は東アジア特有の雨期ですが
梅も東アジアでしか見られない植物です。
梅というといかにも日本の花木、という感じがしますが
実はこれも「梅雨」という言葉と同じように中国原産で
奈良時代、遣唐使によって日本に運ばれてきたのが最初です。
梅雨という言葉を借りて日本では
菜の花の咲く頃を菜種梅雨(ナタネヅユ)といい
サザンカの花の咲く頃をサザンカ梅雨などと言ったりもしますが
いずれにしても着目点は花。
一方、中国人の着目点は実だったわけです。
それは、花より実が好きという二者択一的なものではなく
あらゆる植物の中でも梅でなくてはいけない何かがあったのでしょう。
万物が枯れ尽くしている冬から春さきに
梅は厳しい寒さの中でもふくいくと咲き続けやがて結実します。
厳寒に耐えぬく姿は心底に秘めた激しい忍耐を教えるものとして
遠い昔から中国の人々に親しまれやがて革命の象徴ともなりました。

春の雨なら
しっとりと
濡れてもいいと
手をつなぎ
行こうとしたのに
雨あがり
[イロハニ歳時記]
春の音、夏の匂い、秋の色、冬の味わい
おうちで楽しむ今どき歳時記。おうちの中で感じる季節」の本。
春めく/つばき/チョコレート色(ヴァレンタインデー)/
ハートのかたち(ホワイトデー)/ふきのとう・こごみ/パンジー/
ひしもちの色/桃の節句/菜の花/花まつり〔ほか〕
写真、イラスト、レシピ、フラワーアレンジメント、エッセイ。
[雨ふりの本]
雨音を聞いたり、語ったり、訪ねたり、味わったり、作ったり
「雨ふり」を楽しむ為、次の雨が待ち遠しくなるライフスタイルブック。
[雨の名前]
「雨の名前」422語「雨の写真」
148点「雨の詩とエッセー」35篇。雨の日を3倍に楽しむ本。
辞典+歳時記+エッセー+写真集のアンサンブル。













