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彩事記・四季暦・暮らし雑学・美し和言葉・心想詩...「月彩的言の葉パレット」


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08.28.2008

23 : 56 : 46 ▲

■■■   「蛍」 ■■■
Sun.
07.01.2007
「蛍」

hotaru_250


ホタルが放つ光には、クラッシック音楽とよく似た1/fゆらぎという周波数があり
人の心を安らかにする癒しの力があるといいます。
その研究の第一人者が板橋区ホテル飼育施設の所長、阿部宜男さん。
ホタルの光の研究で茨城大学大学院から博士号を授与された理学博士です。

せせらぎの水の栄養や、ホタルの幼虫のエサとなる
カワニナが生育できる環境にしか、ホタルは住めない。
日本全国にいたホタルはこの環境が保てないために減少の一途をたどっているのです。

「ホタルはもともと、平和な生き物。
敵となるものがいないし闘争心がない。
虫にはめずらしく共食いもないんです。
また、幼虫時代はカワニナという貝を食べる肉食ですが
成虫になると草の上にたまる露を飲むだけ
(ほたるこい、の童謡そのもの)。
7日から10日ほどの間に、恋をして子孫を残し、死を迎えます。
そういう平和的な個性が癒し効果につながるのかもしれませんね」
と阿部さん。

ホタルの放つ光は恋のためのもの。
火垂と書いてホタルと読むのは、オスがメスに向かって
光を放ちながら垂直にすっと落ちていく様子から来たといわれています。
まさに恋の炎となるホタル。

彼らの光には癒されるものと、そうでないものもあるらしいのです。

◆ホタルの癒しの力
癒されるホタルと癒されないホタル?

人を癒すホタルの光。
研究によって3つのパターンがあることがわかったとか。
ひとつは求愛。草の陰にいるメスに向けてオスのホタルが発光する。
これには1/fゆらぎ、いわゆる癒しの効果があるのですが
そのほかに震動や音に驚いた時の『刺激光』や、蜘蛛の巣にかかったり
別の場所に連れ去られたりする時に発する『威嚇光』には
興奮によるベータ派が観測されて癒し効果はないといいます。
つまり、自然の状態でそこに自生しているホタルには癒し効果があるものの
採ってきて籠の中で光らせるようなホタルには本当の癒しは期待できないらしいのです。
つまりすべてをひっくるめて
ホタルに癒し効果があるとは一言では言い切れないのです。
見る時はなるべく自然な状態で…♪

■おすすめスポット

ほんもののホタルの代表は天然記念物に指定されたもの。
国の天然記念物、特別天然記念物にゲンジボタル個体
及び発生地11カ所が指定されています。
その他は各都道府県及び市町村が天然記念物、若しくは
特別天然記念に個体及び発生地を指定しています。
またホタル博士阿部宜男さんらにより再生、自生環境が整ったホタルスポットが全国にあります。

いずれも6月半ばを中心にした短い期間がホタルの恋の季節であり観察できる見頃。
フラッシュをたかない、音をたてないなど、ホタルを刺激しないよう
(刺激光で癒し効果がなくなります)マナーを守って
ホタルがくれる束の間の光のまたたきから癒しをもらってください。

  音もせで思ひに燃ゆる蛍こそ
    鳴く虫よりもあはれなりけれ  (後拾遺集 源重之)

hotaru7


□志賀高原は自然の宝庫!石の湯ホタルは日本一!
石の湯は、志賀高原熊の湯の近く、標高約1600mの高地にあり
自然のまま残されたゲンジボタル生息地で
成虫の発生が5月中旬から9月初旬までときわめて長く
成虫の寿命も10日から20日間という極めて貴重なところです。
ホタルの見頃は、日本一成虫の発生期間が長いため
6月中旬から9月上旬まで観測できますが、見頃は7月〜8月上旬です。
◎ 発生地の標高が日本一高い
◎ 成虫の発生期間が日本一長い
◎ 成虫の上陸期間が日本一長い
◎ 成虫の寿命が長い
◎ 明滅周期が長い
◎ 温泉好きの蛍で平成2年2月長野県天然記念物に指定されました
何故このように長期にわたって、成虫が発生し続けるかというと
生息している岩倉沢川(角間川の支流)の清冽な冷水に近くで湧き出る温泉が混ざり合って
ホタルの成虫と餌のカワニナの生育に適した条件が備わっているからなのだそうです。
・志賀高原観光協会
http://allabout.co.jp/travel/travelshinshu/subject/msubsub_sctg-ns-kita.htm

<天然記念物のホタル>

■天野川ゲンジボタル
国の特別天然記念物「天野川ゲンジボタル」の乱舞が見られる「天の川ほたるまつり」。
まつり期間中は、会場周辺の散歩道にホタル行灯が設置され
幻想的なホタルの乱舞が鑑賞できます。
http://www.biwako-visitors.jp/search/event.php?id=214

■岡崎ゲンジボタル発生地
http://www.kouiki.city.okazaki.aichi.jp/GeoGuide/cgi-bin/clickinf.asp?class=3&serialno=528&eda_no=0

■宮城県 金成三迫川河川公園
北限のゲンジボタルとその生息地として知られる宮城県栗原市のゲンジボタル。
見頃は6月中旬〜下旬。
http://www.jalan.net/jalan/doc/theme/hotaru/04_002.html

<関東・東日本のホタルスポット>

■伊豆・湯が島
http://allabout.co.jp/travel/healingtrip/closeup/CU20030503A/index.htm

■箱根小涌園
http://www.hakoneho-kowakien.com/event/hotaru_06/

■栃木 塩原温泉 ひかる会
http://www02.so-net.ne.jp/~happo-en/98620hotaru.html

■鎌倉・鶴ヶ岡八幡宮
http://www.hachimangu.or.jp/

■飯田橋・東京大神宮
http://www.tokyodaijingu.or.jp/

■埼玉県新座市 野火止用水ホタルの夕べ
http://www.city.niiza.saitama.jp/03intro/festival/festa07.php

公式サイト 板橋区ホタル飼育施設

■住所:東京都板橋区高島平4−21−1
http://www2s.biglobe.ne.jp/~HOTARU/

<関連リンク>
■茨城大学稲垣教授のホタルの光と癒しについて
http://www.mech.ibaraki.ac.jp/~hotaru/hotaru1.htm

大きなPRは避けているので詳細はお伝えできませんが
小金井・調布・三鷹の三市にまたがった「野川公園」や野川周辺
ワサビ田のある「大沢の里」(三鷹市大沢)も
国分寺崖線(がいせん)から流れ出すわき水によって豊かな自然が残されている所です。

ボランティアの方々などの努力もあって東京にも戻って来つつあるホタル。
来年もまたその光に出会えるよう、なにとぞマナーを守って楽しい夏の夜を。

日本で「ホタル」といえば、本州以南の日本各地に分布し
5月から6月にかけて発生するゲンジボタルLuciola cruciata を指すことが多い。
日本ではゲンジボタルがよく親しまれていて、これがすべてのホタルの
代表であるかのように考えられるが、実際にははるかに多様な種がある。
熱帯を主な分布域とするだけに、日本国内でも南西諸島にはより多くの種がある。

成虫の体長は1-3cmほどのものが多く、小型の昆虫である。
体型は細長く、腹背に平たい。オスとメスを比べるとメスのほうが大きい。メスは翅が退化して飛べない種類もあり、さらには幼虫のままのような外見をした種類もいる。
発光することで有名だが、すべてが発光するわけではない。
卵、幼虫、蛹時代にはほとんどのものが発光し
一種の警戒色の役割を果たしていると推測されているが、成虫は配偶行動の交信に発光を用いる種では目立って光るものの
そうではない種では光らなかったり、微弱にしか光らない種が多い。
またゲンジボタルの成虫は初夏に発生するが、必ずしも夏だけに出現するものではない。
たとえば朝鮮半島、中国、対馬

hotaru-heike200


◆発光のメカニズム
発光するホタルの成虫は、腹部の後方の一定の体節に発光器を持つ。
幼虫は、腹部末端付近の体節に発光器を持つものが多いが
より多くの体節に持っている場合もある。
成虫が発光する種では蛹も発光するし、卵も発光能力を持つ。
このように、極端な場合、生活史の全段階で発光するものがある。
成虫の発光は同種の異性個体との信号として使われるが
その発光パターンは種類によって異なる。
一方の性のみが発光する種類もいるし、オスがひとつの木に集まり一斉に同調して光る種類もいる。ホタルの発光物質はルシフェリンと呼ばれ、ルシフェラーゼという酵素とATPがはたらくことで発光する。
発光は表皮近くの発光層でおこなわれ、発光層の下には光を反射する反射層もある。
ホタルに限らず、生物の発光は電気による光源と比較すると
効率が非常に高く、熱をほとんど出さない。このため「冷光」とよばれる。
そもそもホタルが発光する能力を獲得したのは
「敵をおどかすため」という説や「食べるとまずいことを警告する警戒色である」という説がある。
事実ホタル科の昆虫は毒をもっており、よく似た姿や配色(ベーツ擬態、ミューラー擬態)をした昆虫も存在する。

◆おもな種類
日本には40種類以上のホタルがいるといわれている。
代表的なものを以下に紹介。

●ゲンジボタル Luciola cruciata Motschulsky, 1854
体長15mm前後で、日本では大型の種類。成虫の前胸部中央には十字架形の黒い模様がある。幼虫は川の中流域にすみ、カワニナを捕食する。初夏の風物詩として人気が高く、保全への試みが日本各地で行われているが、遺伝的に異なる特性を持った他地域のホタルの増殖・放流が問題になってもいる。

●ヘイケボタル Luciola lateralis Motschulsky, 1860
体長8mm前後で、ゲンジボタルより小さい。おもに細流や水田などの止水域で発生する。幼虫はカワニナだけでなくモノアラガイやタニシなど様々な淡水生巻貝類を幅広く捕食し、やや富栄養化した環境にも適応する。また時にはに干上がる水田のような環境でも、鰓呼吸だけではなく空気呼吸を併用し、泥に潜って生き延びる。成虫の出現期間は長く、5月から9月頃まで発光が見られる。

●ヒメボタル Hotaria parvula Kiesenwetter, 1874
体長は7mm前後で、ヘイケボタルより更に小型の陸棲のホタルである。西日本の林地や草地に分布する。幼虫は林床にすみ、マイマイやキセルガイなどを捕食する。5-6月に羽化しかなり強く発光するが、川辺などの開けた場所ではなく森林内などの人目につきにくい場所で光るのであまり知られていない。名古屋城の堀の中に広がる草地には、都市部では珍しい大規模な生息地があることが知られている。
メスは飛行できないため分布地の移動性は小さく、地域により遺伝的特性や体長の差などが著しい。

●マドボタル
マドボタル属(Pyrocoelia属)のホタルの総称で、多くの種類がある。和名はオスの胸部に窓のような2つの透明部があることに由来する。メスは翅が退化していて、幼虫そのままのような外見をしている。幼虫は陸生で、主に小型のカタツムリ類を捕食し、夜には活発に光りながら草や低木にもよじ登るので、よく目立つ。成虫は光るものも光らないものもある。本州東部には中型種のクロマドボタル、本州西部と四国、九州には中型種のオオマドボタル、対馬には大型種のアキマドボタルが生息し、南西諸島では何種もの大型種が島ごとに種分化している。

●オバボタル Lucidina biplagiata Motschulsky, 1866
体長10mm前後。体は黒色で平たく、前胸に2つの赤い斑点があり、尾部も赤い。他のホタルと同じような体色だが、あまり発光しない。幼虫は森林の土壌中で、小型のミミズを捕食している。
なお、ベニボタルは和名に「ホタル」とあるが、ホタル科ではなく、同じホタル上科のベニボタル科(Lycidae)の昆虫である。

◆文化
夜に発光しながら活動するホタル類、特にゲンジボタルは古来から日本で人気のある昆虫の一つで、ホタルを題材とした文化も数多い。
ホタル鑑賞のことを特に「ホタル狩り」という。都会ではホテルなどがホタルを放してホタル祭りを催す例もある。近年では自然保護の気運も高まり、自然回復や河川の浄化を含めて、自治体などの取り組みとしてゲンジボタルの保護や放流が行われるようになっている。
ただし、ホタルをめぐってのトラブルも各地で発生しており、解決すべき課題も多い。
ホタルを放流したはいいが、川辺の護岸や植生により定着できない
ホタル狩りの観光客がライトを点灯させ、ホタルの活動が妨げられた
ホタル狩りの観光客が道を塞ぎ、地域住民の交通に支障を来たした
川を汚さないようにと、子供たちの川遊びまでも禁止された
ホタルとコイを同じ水域に放流した
また、他地域のゲンジボタル、または幼虫の餌となるカワニナを放流することで遺伝子汚染などの問題も発生しており、生態系を破壊しないための配慮もまた必要。

◆慣用句
蛍二十日に蝉三日 : 旬の時期が短いことの喩え。
蛍雪、蛍の光 窓の雪 : 「夏はホタルの光で、冬は雪明りで勉強する」という意味で、苦学することの喩え。
蛍火 : 蛍の光、淡い光から転じて、小さく消え残った火の喩え。

◆俳句・短歌

ゆく蛍 雲の上までいぬべくは 秋風吹くと雁に告げこせ
(伊勢物語45段、後撰集252、在原業平)

夕されば 蛍よりけに燃ゆれども 光見ねばや人のつれなき
(古今集562、紀友則)

こゑはせで身をのみこがす蛍こそ いふよりまさる思なるらめ
(源氏物語第二十五帖 蛍の巻)

音もせで思ひに燃ゆる蛍こそ 鳴く虫よりもあはれなりけれ
(後拾遺集216、源重之)

物思へば 沢の蛍もわが身より あくがれいづる魂かとぞ見る
(後拾遺集1164、和泉式部)

奥山にたぎりて落つる瀧の瀬の 玉ちるばかりものな思ひそ
(後拾遺集1165、貴船の明神)

我が恋は 水に燃えたつ蛍々 物言はで笑止の蛍 (閑吟集)

己が火を木々に蛍や花の宿(松尾芭蕉)

◆「蛍」の付く地名
青森県青森市大字浅虫字蛍谷
青森県青森市大字駒込字蛍沢
富山県富山市婦中町蛍川
大阪府豊中市蛍池
高知県南国市蛍が丘
滋賀県大津市蛍谷

◆外部リンク
ホタルLOVE - 発光パターンアニメーションあり
http://www.hotarulove.com/

ホタル百科事典 - 東京に住むゲンジホタルの生態
http://members.jcom.home.ne.jp/hotaru-net/hotaru/hajime.html

京都ホタルマップ
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/mituru/hotaru.html


※相変わらず、パソの調子は良くないのですが
以前まとめたものを手早く保存・・・久し振りの更新です。~(=^‥^A


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■■■   春を彩る花物語 ■■■
Sat.
03.17.2007
「春に感じるストーリー」

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毎日通る花屋、自宅の庭、そして仕事の疲れをいやしてくれる公園で
咲き誇る草花には、秘められた思いや、物語があります。
世界中、それぞれの土地にまつわる歴史や言い伝えのなかからほんの一幕をご紹介。
春になると花屋にあふれる色とりどりの花たち。
なじみ深い花たちが新鮮に思える、そしてもっと身近に感じるストーリーの数々です。

■欧州が熱狂した恋の花 チューリップ
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16世紀にトルコからヨーロッパに渡ったチューリップは、とくにオランダで人気が沸騰しました。
時には球根と銀を交換したり、チューリップのために破産する人すらあったとか。
そんなオランダにはチューリップにまつわる伝説があります。
3人の青年に求婚された美しい娘。
青年たちは、それぞれ家宝を娘に捧げます。
困り果てた娘は花の神フローラに頼んで自分の姿をチューリップに変えてもらったのでした。

伝説にもなるチューリップには愛に関わる花言葉が多くあり、それは色によって違います。
今では数千もの品種があるとされるチューリップの花言葉はこれからも増えるかもしれません。
[花言葉] 赤: 愛の告白 白: 失恋・新しい恋 紫: 永遠の愛

■愛の強さから生まれた花 アネモネ
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愛と美の女神アフロディーテに愛された美青年アドニスが流した血から咲いた花
それがアネモネです。
実は、ギリシャ神話に描かれたアネモネはこれだけではありません。
それはアネモネの語源である「風(アネモス)」にも通じるお話。
西風の神ゼピュロスは、花の神フローラにつかえる妖精アネモネに恋をします。
ところがフローラは恋の相手が自分でないことに腹を立て
アネモネを追い出してしまいます。
ゼピュロスはそのことに心を痛めてアネモネを花の姿に変えたのでした。

バラの花に似た姿から、ドイツでは「小さな風のバラ」と呼ばれ
イギリスでは葉がパセリに似ているので「バラ・パセリ」とも。
日本では「はないちげ」という別名があります。
[花言葉] 恋の苦しみ はかない恋 期待

■イタリア生まれの情熱的な香り スイトピー
se01_11


イタリアからヨーロッパに伝えられた頃
スイートピーは豊かな香りが情熱を呼び起こすといわれ
寝室に飾ることも多かったといいます。
日本での別名は「麝香連理草(じゃこうれんりそう)」
麝香は高級香料のことで、連理は仲むつまじい男女のことを表します。
香りのイメージとはちょっと違って
花言葉は蝶が飛び立つような花の姿から。
卒業の春にふさわしいさわやかな旅立ちの意味がめられています。
[花言葉] 門出 別離

■独立を助けた勲章花 アザミ
haru01_13


鋭い針を連想させる花、トゲを持つ茎。
アザミは北欧では魔よけや雷除けの意味をもち、キリストの十字架から抜いた
クギを埋めた地面から、咲き出したと伝えられています。
13世紀のスコットランドは、攻め入ってこようとする他国の兵士を
アザミのトゲが追い払ったとして、王家の紋章(国花)にもなりました。
花言葉は、そんな歴史からつけられたのです。
[花言葉] 独立 権威

◆香りに秘められたハーブ物語◆

春に多くの苗が出回るハーブには、古くから伝わる伝説や
そこから生まれた花言葉があります。
親しまれ、ときに神話の主役となったハーブたちを紐解きましょう。

■長寿の名を持つハーブ  セージ
saji02_03


「薬用サルビア」の日本名を持つのがセージです。
夏の花でおなじみのサルビアはセージの仲間で
ラテン語の「Salvara(死から救う)」が語源。
「長寿を願うものは5月にセージを食べよ」という古いことわざがイギリスに伝わっています。
しかし、北欧に伝わるのは悲しい恋物語です。
妖精のセージが恋したのは人間の王。
密かな恋心を胸に、遠くから見つめる日々を過ごしていました。
王はいつしかその視線に気づき、恋は叶います。
しかし人間とは結ばれない運命の妖精セージは
愛と引き替えに命を落としてしまうのでした。

古代から長寿を叶える万能薬として珍重され、中国では高値で取引されたといいます。
歯磨き粉が生まれる前は、歯を清める薬として使われていたセージも
現代では料理に欠かせないハーブとして人気です。
[花言葉]  赤 燃える思い 紫 尊敬

■深い紫は愛の証  スイートバイオレット
sv02_05


花を砂糖漬けにしてケーキに飾るなど美しい紫色と可憐さが人気のハーブ。
バイオレットは紫色とスミレの両方を表します。
その鮮やかな紫には、ヴィーナスが白いスミレを自分より美しいと嫉妬して叩いたところ
紫になったというギリシャ神話があります。
野の花としても親しまれるこの花にはもう一つの神話も。
ゼウスは清い乙女に本気で恋をします。
しかしすでに妻があったゼウスはその嫉妬を恐れて乙女を牛に変身させます。
そして、野草ばかり食べさせるのはかわいそうだと
スイートバイオレットを草原にたくさん咲かせました。

愛の証を示すような神話から花言葉は生まれました。
そして、かのナポレオンが毎年の結婚記念日に愛妻に贈った花としても有名です。
[花言葉]  愛 誠実

■リンゴの香り漂うガーデンハーブ カモミール
ca02_09


心地よい眠りを誘うとしてクレオパトラも飲んだというカモミールティー。
古代ギリシャではリンゴのような香りから「大地のリンゴ」と呼ばれていました。
イギリスでは宮殿のガーデンにもたくさんのカモミールが植えられており
かつては虫除け剤として使われたとか。
芝生の代わりに植えられ
花言葉は「踏めば踏むほど元気に育つ」という言い伝えを表しています。
[花言葉] 逆境に立ち向かうエネルギー 忍耐

■ 愛と勇気の伝説に彩られて  タイム
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すがすがしい香りからリフレッシュしたい時のアロマとしても使われるタイム。
ギリシャ語の「勇気」を意味するこのハーブは
騎士たちが戦場へ赴く前入浴剤として用いられ勇気をもたらしたと言われます。
また騎士の妻や恋人たちは戦場での活躍を願い
タイムを縫いつけたスカーフを愛のお守りとして贈りました。
タイムとローズマリーを入れた靴を両脇に置いて眠ると
結婚相手が夢に現れるという伝説もあります。
[花言葉]  勇気

神話や花言葉を抱いた草花はきっといつもとは違う表情に見えるはず。
部屋に飾るとき、誰かに贈るとき
その秘められたSTORYをそっと思い出してみてください。


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17 : 38 : 44 ▲ トラバ:1 風花日和 コメント:0

■■■   雪の華 ■■■
Sun.
01.14.2007
gpjg201


津軽に「七つの雪」があるという。
太宰治が津軽各地を旅して書き下ろしたのが名作「津軽」
書き出しに「東奥年鑑より」として七つの雪の名前を挙げています。


津軽と限らなければ雪の種類はもっと多く
降雪は「たま雪」「こな雪」「はい雪」「わた雪」「もち雪」「べた雪」「みず雪」
積雪状態では「新雪」「こしまり雪」「しまり雪」「ざらめ雪」「しもざらめ雪」「こしもざらめ雪」

新沼謙治の「津軽恋女 」という歌にも
雪の名前を次々上げるフレーズがあり、これで雪の種類を知ることができます。

 降りつもる雪 雪 雪 また雪よ
  津軽には七つの 雪が降るとか
  こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
  みず雪 かた雪 春待つ氷雪


12b

そもそも地元有力地方紙東奥日報が出している「東奥年鑑」に記載されたものを
太宰治が著書「津軽」の中で引用し
後に新沼謙治が歌った「津軽恋女」のなかでも取り上げられ現在に至る…らしいです。

太宰治の「津軽」という小説にも出てくるこの7つの雪は
「日本雪氷学会」によると
現在は大きく「積もっている雪」と「降る雪」の2種類に分かれ
さらに13種類に分類されます。

「積もっている雪」→密度などによって分類。
「降る雪」→たま、こな、わた、に分類されます。
つまり、今でも存在する雪は「こな、わた、みず」だけとのこと。

yuki_ib
 雪とは
上昇した大気が冷やされて小さな水滴となって浮いているのが雲。
それがさらに上空で-20℃〜40℃になって凍ったモノが「氷晶」
(粒が小さすぎるためこの温度まで凍らない、過冷現象)
それが落下しながら水蒸気とくっついてできるのが「雪の結晶」。
雪というのはその結晶が他の結晶とくっついて大きくなり降ってきたモノです。

yuki_ib
 雪の種類
雪は降っている雪(降雪)と積もっている雪(積雪)に分けられ
明確に区別されています。

■「降雪」

・たま雪(玉雪)
比較的暖かい時期に降る、たまの形をした雪。
冬の初めや終わりの暖かい頃に降る。海岸地方に多い。
・こな雪(粉雪)
風雪時に多く、粉末状。いわゆるパウダースノー。
・はい雪(灰雪)
普通に降っている雪。灰のようにフワフワ舞う。
・わた雪(綿雪)
暖かくて降水量が多いところに降る。湿り気のある雪。ぼたん雪と同じ。
・もち雪(餅雪)
たま雪やはい雪、わた雪が溶けかかった状態。団子状にしやすい。
・べた雪
もち雪がさらに溶けて降る。団子のような感じ。
・みず雪(水雪)
べた雪が雨に変化する状態。べた雪と雨の中間。雨滴に近い。

■「積雪」
社団法人日本雪氷学会による分類は以下のとおり。

・新雪
積もったばかりの雪のこと。結晶の形が保たれている。密度は0.03〜0.1g/cm3程度。
・こしまり雪
新雪が少ししまったタイプ。降って数日たって新雪が変化した状態。
結晶が壊れて粒状や柱状になってい る。
・しまり雪
さらにしまって0.3mm〜0.6mm程度のきめの細かい氷の粒がつながった状態。
スコップが立たないくらい固い。
・ざらめ雪
新雪やしまり雪が溶けて水を含んだタイプ。1〜3mm程度の大きな粒になる。
・こしもざらめ雪
しまり雪が冷えて雪の中に霜ができた状態。とても珍しいタイプ。
寒い地方で積雪内部に霜が成長してできたモノ。しもざらめ雪より密度が高い。
北海道など気温が低い地方でしか見られない。
・こしもざらめ雪
しもざらめ雪の霜が小さいもの。こしもざらめ雪より大きな霜の結晶。隙間も多くもろい。
gpjg217
47都道府県の調査地点ごとに「雪の種類名」の数を調べた方によると
青森市、長野市の15種類を筆頭に、明らかに積雪地帯に
多くの「雪の種類名」が分布していることがわかったということです。
石川は金沢市で6種類の雪の名前
(ユキ、オーユキ、ネユキ、コナユキ、ボタンユキ)が報告されていて
同じ北陸でも福井の奥越地方の勝山市では、ある調査資料によれば
20種近い雪の名前が報告されているそうです。

エスキモー(イヌイット語)には雪の種類、雪を表す言葉を数百種類以上持っていて
生活の中でそれらを使い分けているそうです。
これは接尾語をつけて派生させた「雪」の数ではなく
語幹となる「雪」の数です。
また、場所を指し示す言葉(こそあど)は30種もあります。
雪に囲まれた環境の中では、位置を正確に知ることが重要な為です。
イヌイットの人たちにとっての『雪』と、他の民族にとっての『雪』は違う意味を持つといいます。
ですから語彙数も圧倒的に違うのでしょう。
エスキモーの言語と文化

gpjg266


花弁雪(ハナビラユキ)
雪を花にたとえた言葉は沢山あります。
そのまま「雪の花」、六角形の結晶の形から「六つ(ムツ)の花」
天からの花という意味で 「天花(テンカ)」 
そして・・大粒のはらはら舞い落ちる雪が花弁雪です。
「牡丹雪」も大粒の雪を牡丹の花に見立てたものですね。
降る雪の姿は、本当に命があるようです。
その美しさを、雪見をして、楽しんだりもしました。
雪の多い地方では、そんな呑気な事も言ってはおれないでしょうけど
雪の多い年は豊作とも言われます。
「瑞花(ズイカ)」は、めでたい花という意味で豊作の兆しとなる花の事を言いました。
つまり・・・雪の事なのです。
この冷たい一片(ヒトヒラ)、一片が
いつか・・・本当のしあわせの花に変わりますように・・・
   〜「美人の日本語」(山下景子著:幻冬舎)〜


yukimi


yuki_ib
 ■「雪」のつく言葉(漢字)、雪にまつわる単語

 泡雪〈あわゆき〉 泡のように解けやすい雪。
 細雪〈ささめゆき〉 こまかに降る雪。
 斑雪〈はだれゆき〉 はらはらと降る雪。
 綿雪〈わたゆき〉 綿をちぎったような雪。
 牡丹雪〈ぼたんゆき。ぼたゆき〉 大きな雪片で降ってくる雪。
 粉雪〈こなゆき〉 粉のようにさらさらした細かい雪。
 こごめ雪 細かい雪。
 氷雪〈ひょうせつ〉こおった雪。
 べた雪 水気の多い雪。
 ぼた雪 湿気のある大粒の雪。
 綿帽子雪〈わたぼうしゆき〉 大片の雪。
 濡れ雪〈ぬれゆき〉水分の多い雪。
 名残り雪〈なごりのゆき〉春になってから冬のなごりに降る雪。
 友待つ雪〈ともまつゆき)次の雪の降るまでに消えずに残っている雪。
 忘れ雪〈わすれゆき)その冬の最後に降る雪。
 雪崩雪〈なだれゆき〉 なだれとなって落ちてくる雪。
 花の雪〈はなのゆき〉 白く咲いた花を見立てていう。
 横雪〈よこゆき〉 風で横殴りに降ってくる雪。
 俄雪〈にわかゆき〉にわかに降ってくる雪。
 白雪〈しらゆき〉 雪の美称。
 たびら雪 春近くに降ってくる、うすくて大片の雪。
 春雪〈しゅんせつ〉 春に降る雪。
 初雪〈はつゆき〉 その冬、初めて降る雪。
 新雪〈しんせつ〉 新しく降り積もった雪。
 根雪〈ねゆき〉 春まで溶けないで残る雪。
 残雪〈ざんせつ〉 消え残った雪。
 融雪〈ゆうせつ〉 とけた雪。ゆきどけ。
 どか雪 一時的に多量に降る雪。
 豪雪〈ごうせつ〉 大雪。大量の雪。
 万年雪(まんねんゆき〉 長年消えないで氷塊となっている雪。
 淡雪(あわゆき) 春に降るやわらかで消えやすい雪。
 粗目雪〈ざらめゆき〉日中に溶けた積雪が夕方凍結したざらめ状の雪質。
 しずり雪 木の枝から落ちる雪。
 帷子雪〈かたびらゆき〉 薄く降り積もった雪。
 薄雪〈うすゆき〉 少しばかり降り積もった雪。
 吹雪〈ふぶき〉 横殴りに吹き付ける雪。
 里雪〈さとゆき〉 平地に降る雪。
 山雪(やまゆき) 山地に降る雪。
 大雪〈おおゆき〉 激しく降る雪。それで積もった雪。
 小雪〈こゆき〉 少しの雪。
 雹〈ひょう〉雷雨に伴って降り、豆粒や鶏卵ほど。夏季に多い。
 霰〈あられ〉雪の結晶に過冷却の氷が付着して降った小さい塊。 
 霙〈みぞれ〉 雪が溶けて雨まじりに降る雪。氷雨ともいう。
 雪煙〈ゆきけむり〉 雪の粉が煙のように噴き上げる。
 風雪〈ふうせつ〉 風と共に降る雪。吹雪ともいう。
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雪花(雪を花に見たてていう語)
雪肌(雪のように白いはだ)
雪月花(雪と月と花。四季における美しい風物)
雪辱(恥をそそぐこと)
雪稜(雪をいただいた尾根)
雪洞(紙張りのおおいのある小さい行灯または手燭)
雪霰(雪の結晶に微細な氷の粒が付着した直径2〜5ミリメートルの球形
もしくは円錐形のこわれやすい氷の粒子。
雪に前後して気温が摂氏零度ぐらいのときに一時的に降る)
雪安居(陰暦10月16日から翌年1月15日まで、僧が一か所にこもって修行する冬安居)
雪兎(盆の上などに雪で兎の形を作ったもの。ユズリハを耳に、ナンテンの赤い実を目にする)
雪鬼(雪の精が鬼の姿となって現れたもの)
雪風(雪まじりの風、ふぶき)
雪消え月(陰暦2月の異名)
雪煙(雪が風のために煙のように舞い上がること)
雪解(雪がとけること、ゆきどけ)
雪景色(雪が降っているときや積もったときの眺め)
雪化粧(野や山の景色が降雪によって白粉で化粧したように白く美しく変わること)
雪時雨(雪まじりの雨)
雪風巻(雪が激しく降って風の吹きまくること)
雪代(雪どけの水)
雪路(雪の積もった道)
雪空(雪が降ってきそうな空模様)
雪達磨式(雪だるまを作るとき、雪の塊を転がすと雪がついてどんどん大きくなるように
次から次へと積み重なり、目に見えてふえてゆくさま)
雪礫(雪合戦などで雪を握り固めて作ったこぶし大の塊)
雪釣(糸の先に木炭などを結びつけて雪の中に落とし入れ、雪をくっつけて釣り上げる子供の遊び)
雪灯籠(雪を固めて灯籠の形をつくり、横に穴をあけて中に灯心などを入れ点火するもの)
雪の声(樹木や竹などに積もった雪が落ちる音)
雪の果て(涅槃会のころに降るといわれている、降りじまいの雪)
雪の花(雪の降るさまを花の散るのに見立てていう語。
また樹木や山に積もった雪を咲いた花に見立てていう語)
雪見酒(雪景色を眺めながら酒を飲むこと)
雪夜(雪の降る夜、雪の積もっている夜)
雪ん子(雪が降ったときに現れるという、子供の姿をした雪の精)

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 「 外は今日も雨 やがて雪になって
    僕らの心の中に 降り積もるだろう...* 」



「美しい日本語の辞典」
言葉のプロたちが、味わい深い日本語や美しい日本語を収録。
(雨の名前/風の名前/雲の名前/雪の名前/空の名前)


「雪の絵本」
粉雪、牡丹雪、淡雪。
童話作家の神沢利子さんが集めた雪にまつわる言葉、エッセーに詩
そして童話からなるお話集。
室生犀星や宮沢賢治の詩、懐かしいわらべうたや雪の行事について語られ
ロシアの民話「雪娘」やフィンランドの童話があったり
他にも「つめたくない雪」「雪売り」など興味深いエッセーを読むことができます。
ページを開くと、装丁同様、文字の上に青い雪の結晶が散りばめられています。
雪の日のように、ひっそりとしたやさしい時間をくれる本。


「子どもたちに残したい日本語」
失われつつあることばの豊かさを復権させ、かつまた味わいより充実したことばの世界へ歩む。
豊かな暮らしから生まれた日本語(あいにく/青菜に塩/あたぼう ほか)
かつてをしのぶ失われた日本語(上がり框/上げぶた/汗知らず ほか)
季節を彩る日本語(季節の名称/雨の名称/雪の名称/風の名称)
身体にまつわる日本語(色の白いは七難隠す/うなじ/顔色なし ほか)





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01 : 41 : 24 ▲ トラバ:1 風花日和 コメント:2

■■■   『吾亦紅』 (われもこう) ■■■
Fri.
10.06.2006
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まるで実のような丸い花穂、その暗い赤紫の微妙な色合い…
秋の風情が漂う『吾亦紅 (われもこう)』は、古くから人々に愛されてきました。

特徴がある名前にはさまざまな説がありますが
一番最もな説は「割れ帽額 (もこう)」が変化したのではないかというものです。
「帽額」とは、神社などの御簾(みす)の上部に描かれる模様の一種。
それに割れ目を入れたように見えるからというのです。

ほかにおもしろい説としてよく知られているのが
昔、紅色の花を集めるように命じられた人のお話。
『吾亦紅』を採らなかったところ『吾亦紅』自身が不服を申し立てたというのです。 
「吾も亦(また)紅なり」と…
漢字は、本来は「吾木香」と書いていたそうですが
この逸話が広まって『吾亦紅』になったそうです。

和歌に詠まれる場合は、「吾もかう(=かく)」
 
『鳴けや鳴け 尾花枯葉の きりぎりす 
われもかうこそ 秋は惜しけれ』 (待賢門院安芸)
 
 
「私もそうだよ」と共感してくれる声。 
淋しい秋の野で、そんな言葉に出会うだけで心がほんのりあたたかくなります。

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ワレモコウにとまった赤トンボ

愛嬌も風情も感じられる植物なのですが
古典和歌に詠まれることは稀でした。
なかで印象に残るのは、室町時代の姉小路基綱の家集『卑懐集』に収録された一首

「袖の色も人はことなる吾亦紅かれゆく野べに猶やしをれむ」

花の名は「我も紅」なのに「袖の色も人は異なる」
…私と恋人とでは違っている、自分の袖ばかりが血涙で染まっている
と言う意味合いでしょうか。
「枯れゆく」には「離(か)れゆく」が掛かり
野に打ち捨てられた吾亦紅の姿に恋人に去られた我が身が重なる。
きわめて婉曲な象徴的技法も珍しい歌です。

近代短歌ではもはや珍しい題材ではなくなり
著名なのは若山牧水の
「吾木香(われもかう)すすきかるかや秋くさのさびしききはみ君におくらむ」
明治四十三年(1910)刊の第三歌集『別離』より。

「君」は恋人か友人か、いずれにしても「さびしききはみ」を知ってほしい相手
(伝記的事実としては、牧水若き日の恋人、園田小枝子を指すらしい)
侘しげな趣の三種の秋草ですが、吾木香の紅には
ひそやかな熱い思いが籠められているのかもしれません。

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吾亦紅は吾木香とも書きます(この場合字音仮名遣がワレモカウとなります)
日本の山野に普通に見られるバラ科の多年草。
シベリアやヨーロッパにまで広く分布しているそうです。
夏の終わり、細い茎が枝分かれして伸びた先に小指の先ほどの可憐な花穂をつけ
秋の深まりと共に紅を濃くしてゆく。
生け花に好まれ、お月見では薄などと一緒に供えられることが多い。
秋の草花の項に出ていることが多いのですが
山などでは 8 月上旬から咲き始めているようです。

ワレモコウ(吾亦紅・吾木香・割木香)
学名:Sanguisorba officinalis
Sanguisorba(サングイソルバ)には「血を吸い取る」
officinalis(オフィキナリス)には「薬用の」という意味がある。
原産地 アジア、ヨーロッパ
漢名 地楡(じゆ)(ちゆ)
英名 burnet bloodwort(バーネットブラッドワート)、great burnet
和名 吾木香、吾亦紅、
花期 8〜10月
花色 暗紅色
花径 0.3cm 
草丈 60〜100cm位
名前の由来 
■「吾木香」…和(日本)の木香の意という説。
『木香』とは、『木香バラのこと』という説
『インド原産のキク科の植物』という説
■「吾亦紅」…花は暗紅色で、目立たないが、「我も赤いぞ」と自己主張しているという説。 
■「ワレモカグ」…「吾嗅」の意という説。茎葉には香気があるという。
■「割帽額」…「帽額(モコウ)」
(神社などの御簾に描かれる模様の一つ)を割ったように見えるからという説。
薬効…根を乾燥させたものは、止血剤として用いられています。

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秋風を感じ始めた頃に見つけた吾亦紅
少し摘みとって青いガラスコップに挿す。
透き通ったガラスの青と臙脂の花の対比が美しい。
殆ど葉っぱなどなく細い茎の先端に重たげな吾亦紅。

「吾も亦、紅なりとひそやかに」 (高浜虚子)


 「花とみどりのことのは」
心に潤いを与える美しい自然、いとおしい植物。
和歌や俳句だけではなく、民謡や川柳
童話や小説の中でつかわれてきた自然にまつわる言葉。
日本人が昔から愛し、大切にしてきた花とみどりの言葉に
華香る温かい写真を添えた珠宝の一冊。
息吹の章/華やぎの章/木霊の章/稔りの章/祈りの章
花とみどりのことのは

 「花ごよみ」
言葉の綾というものが美しくまとい付いている花…。
美しい日本の四季を彩る花づくし百三十二章。
古今東西の花にまつわる詩歌について蘊畜をかたむけた好著
花ごよみ

 「花鳥風月の科学」
「花鳥風月」に代表される日本文化の重要な十のキーワードをとりあげ
歴史・文学・科学などさまざまな角度から分析
その底流にひそむ「日本的なるもの」の姿を抉出させる。
著者一流の切り口が冴えわたる、卓抜の日本文化論。
第1章 山/第2章 道/第3章 神/第4章 風/第5章 鳥/
第6章 花/第7章 仏/第8章 時/第9章 夢/第10章 月
花鳥風月の科学

 「万葉の色」
いにしえの美しい歌や句の中に織り込まれた伝統的な色彩に万葉人の心を偲ぶ…
幼い頃からの自身の想い出や読書体験を重ね合わせながら
いまやその名すら失いつつある色たちの風雅のこころを取り戻したい…
繊細で美しい「日本の色」17色を掲載。失われゆく色を惜しみて…
万葉の色


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